研究課題/領域番号 |
09650340
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡辺 和雄 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (30143027)
|
研究分担者 |
淡路 智 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10222770)
|
キーワード | Bi_2Sr_2CaCu_2O_8 / 高温超伝導体 / 銀シース超伝導テープ / 電磁応力 / 機械的特性 / 臨界電流 / 超伝導マグネット / 強磁場 |
研究概要 |
Cu-50Agテープで補強のための供巻きをしたAgシースBi_2Sr_2CaCu_2O_8(Bi2212)テープを用いて、評価試験用のダブルパンケーキ型大口径コイルを作製した。液体ヘリウムの蒸発速度を低減するためにコイルの吊下装置として、代表者が同様に開発し実証してきた強磁場用のYBa_2Cu_3O_7電流リ-ドを使用し、ダブルパンケーキをシリーズに接続したコイル試験装置を完成させた。 高電磁応力状態は、この大口径ダブルパンケーキコイルに強磁場中で電流を通電することによって実現できる。代表者の研究のねらいは、約300MPaに耐える補強法としてAgシースBi2212テープを反応後に高強度のCu-50Agテープまたはハステロイテープと供巻きすることで、大口径コイルを作製することである。強磁場マグネットの機械的特性を評価するために、歪ゲージによって測定できるデータロガーを購入して高電磁応力状態の解析をおこなう。またその際、ヒーターによる熱擾乱を入れてBi-2212超伝導体の熱的安定性と常伝導伝播速度の測定をおこない、安定性の評価が高電磁応力状態で得られる計画である。 設計作製した試験用テストコイルを用いて、バックアップ磁場10Tを印可しコイルの通電特性と歪特性を測定した。電磁力としては280MPaまでの印加に対して、ハステロイ補強テープは耐えることが判明した。
|