研究課題/領域番号 |
09650376
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 哲 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (90171230)
|
研究分担者 |
ぺい 鐘石 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20165525)
山田 巧 NTT, 光エレクトロニクス研究所, 主任研究員
石田 典久 中央大学, 理工学部, 講師
安井 孝成 理化学研究所, フォトダイナシクス研究センター, 研究員 (20241250)
水野 皓司 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30005326)
|
キーワード | THz帯 / ショットキ・ダイオード / 低欠陥 / l / f雑音 / 導波管 / 検出器 / ミキサ- / GaAs |
研究概要 |
本年度は、以下に述べるように主に2.5THz帯で用いる導波管型ショットキ・ダイオード(SBD)の開発を行った。 (1)2.5THz帯で用いるSBDについて、まず計算機シミュレーションを行って構造を決定した。その結果、アノードの直径0.25μm、GaAsエピタキシャル層不純物濃度1×10^<18>cm^<-3>の最適構造が求められた。 (2)この結果に従ってSBDの微細加工プロセスを行う際、GaAs表面に欠陥を生じない条件でECRプラズマエッチングを行う必要がある。そのためプラズマの電子温度、電子密度の測定、基板ポテンシャル、基板温度のその場測定を行った。その結果、チャンバー壁の汚染がエッチングレートの再現性及びプラズマ点火の再現性に影響することが分かった。また安定にエッチングレートを維持し再現性の良いエッチングを行うためには、5時間のアルゴン/酸素プラズマによるクリーニングが必要であることが分かった。これらによりECRプラズマエッチングの精密制御が可能になり、低欠陥、即ち低l/f雑音のSBDの製作が可能になった。 (3)前述の改良プロセスを用いて、2.5THz帯導波管型SBDの開発を行った。検出器/ミキサーブロックは、英国ラザフォード研究所で開発された。本低雑音SBDを組み込んで性能を測定し、24,000K(DSB)のミキサ-雑音温度が得られた。このミキサ-の性能には、本研究の低欠陥プロセスによる効果が現れている。本ミキサ-の動作条件の最適化により、更に低雑音のミキサとして動作する期待が高まっている。
|