研究概要 |
まず,ALTAIR無線LANにおいて,ライブMPEGビデオと音声とを対象に,メディア同期プロトコルセットの4タイプ(タイプ0,1,2,3)の性能比較を行った.そして,各タイプの有効適用領域を明らかにした.この成果は,電子情報通信学会交換システム研究会で発表された. また,ライブメディアと蓄積メディアの同時伝送を想定・し,2種類のメディアの特徴を利用したメディア同期方式を新たに提案し,ATM・無線統合LANの環境で,実験によりその有効性を示した(電子情報通信学会コミュニケーションクオリティ研究会で発表). 一方,PHSについては,PHSをアクセス回線としてN-ISDNに接続されたメディアサーバからH.263蓄積ビデオとG.726蓄積音声とを取り出して再生する実験を行い,筆者等により既提案のスライド制御メディア同期方式の性能を評価した(電子情報通信学会論文誌に掲載).更に,メディアサーバがインターネットに接続された場合に,インターネットトラヒックがメディア同期品質に及ぼす影響についても検討した(IEEEGLOBECOM'98で発表). 次に,PIISにおけるライブメディアについても研究を行った.まず,昨年に続いて,H.223 Annex多重化プロトコルを用いてH.263ビデオとG.723.1音声とをインタリーブ伝送するシステムにスライド制御方式を適用する場合について検討した.そして,メディア同期品質と伝送遅延とを制御するQOS制御方式を提案し,その性能をシミュレーションによって評価した(IEICE Trans.Commun.に掲載).更に,G.728符号化されたライブ音声をPIAFSとUDP/IPによって伝送する実験も行った(1998年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会で発表).
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