1.到着した同報セルをコピーネットワークの入力バッファに、非同報セル専用の共有バッファに分離入力させる、マルチキャストATM交換機を提案した。理論解析と計算機シミュレーションの結果、提案モデルは、コピーネットワークでの負荷を軽減でき、1対1交換機の入力側平均遅延時間を小さくできることを示した。 2.Backpressureモードを用いた入出力バッファ型ATM交換機モデルに関して、不均一トラヒックのもとでの平均系内時間及びセル棄却率の特性を改善するために、Backpressureが閾値を越えたセルに対して、Queue Lossモードを適用し、理論解析と計算機シミュレーションにより、不均一トラヒックのもとでの有効性を示した。 3.フィードバックループを設けBackpressureの値がしきい値を超えるセルをフィードバックループのHOLに送る入出力バッファ型交換機のモデルを提案し、フィードバックセルのBackpressureの影響を受けずに、後方に並んだセルの処理ができ、入力側の待ち時間が短くなることを示した。 4.不均一トラヒックによるセル棄却率特性の劣化を防ぐために、通常はBackpressure(BP)モードで処理し、BPのサイズが閾値を越えるとホットスポットが存在すると判断し、ホットスポットを目指すセルを専用ルートに振り分ける、2段入出力バッファ型ATM交換機を提案した。 5.バンヤン網の入力に中間バッファを用いることにより、シフタを用いることなく、バンヤン網の入力で同じ出力を目指すパケットの競合による棄却を防ぐことのできる、SCOQ交換機モデルを提案した。提案方式は、従来のSCOQ交換機及びシフタと中間バッファを用いたSCOQ交換機と比べ、パケットの棄却率と平均待ち時間を低減できることが示された。
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