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1998 年度 実績報告書

マルチメディア対応超広帯域平面回路、線路が呈する漏洩複素波の挙動の解明研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650432
研究機関同志社大学

研究代表者

繁沢 宏  同志社大学, 工学部, 教授 (10066251)

キーワード平面回路 / 電力漏洩現象 / 励振電磁界 / 非物理固有波 / モード結合
研究概要

平成10年度中の成果のうちで特に重要なものは以下の2つに大別される。これらは具体的な線路、回路などを設計する際に直接影響するものであり、またこれまでの研究で明らがにされていなかった問題でもあり、これらの成果は超広帯域、超高周波回路設計において極めて重要な意味をもつものと考える。
(1) 励振電磁界における非物理固有波の振舞い
これまで実際の回路で用いられる電磁界励振法では励振電磁界に非物理的な実数固有解の影響は決して現れないと考えられてきた。これに反して本研究では線路構造によっては非物理的実数固有解の深刻な影響が現れることを発見し、その原因を明らかにした。これに関する成果は1998URSI国際電磁界シンポジュウム、1998 IEEE/MTT-S国際マイクロ波シンポジュウムなどで公表してきた。
(2) 新しい複素漏洩波および二つの複素漏洩波間の結合現象の発見
平面回路線路としてよく用いられているコプレーナストリップ線路に、これまで知られていなかった物理的な複素漏洩モードが存在することを見出した。このモードは電磁界的にはTE波的な振舞いで線路中央にエネルギを集中させつつ、電力漏洩をTM波で行うものである。したがってこのモードの分散は強く、位相定数、減数定数の両方が従来から存在する基本漏洩モードのそれらに近い値を取るときのみ複素波同志のモード結合現象が生じることを見出した。これらに関する成果は1999年中の公表に向けて目下準備中である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] M.Tsuji: "New Physical Effects when Leakage Occurs into More than One Surface Wave" Proc.of URSI Intern'l Symp.on Electromagnetic Theory. 2. 497-499 (1998)

  • [文献書誌] H.Shigesawa: "Leaky-Wave Phenomena Viewed from the Time Domain" Proc.of URSI Intern'l Symp.on Electromagnetic Theory. 2. 639-641 (1998)

  • [文献書誌] M.Tsuji: "Unexpected Contribution of Nonphysical Mode to the Fields Excited by a Practical Source in Printed-Circuit Transmission Lines" 1998 IEEE/MTT-S Intern'l Microwave Symp.Digest. 2. 647-650 (1998)

  • [文献書誌] 八幡: "平面回路線路の励振近傍界と複素固有解" 電気学会電磁界理論研資. EMT98-100. 33-38 (1998)

  • [文献書誌] 袴田: "平面回路線路における速波固有解について" 電気学会電磁界理論研資. EMT98-108. 27-32 (1998)

  • [文献書誌] M.Tsuji: "The New Suface-Wave-Like Mode on CPWs of Infinite Width and Its Role in Explaining the Leskage Cancellation Effect" IEICE Trans.Electronics. E82-C. 133-140 (1999)

  • [文献書誌] M.Tsuji: "Significant Contribution of Improper-Real Solution to the Fields excited by a Practical Source in Printed-Circuit Transmission Lines" 1999 IEEE/MTT-S Intern'l Microwave Symp.(印刷中).

  • [文献書誌] M.Tsuji: "Behavior of Proper and Improper Solutions on Printed-Circuit Transmission Lines Viewed From the Time Domain" Proc.of the 29th European Microwave Conference. (発表予定).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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