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1998 年度 実績報告書

電力システムの過渡挙動の安定性喪失判断基準に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650441
研究機関京都大学

研究代表者

上田 目完亮  京都大学, 工学研究科, 助教授 (00025959)

研究分担者 斎藤 啓子  京都大学, 工学研究科, 助手 (70135523)
長谷川 義孝  京都大学, 工学研究科, 助手 (40303862)
引原 隆士  京都大学, 工学研究科, 助教授 (70198985)
キーワード電力システム / 過渡安定度 / 系統間同期現象 / 初期値領域 / ハイブリッドシステム / 不連続 / パワーエレクトロニクス / 非線形現象
研究概要

1. 電力システムの各種安定性に関する研究
電力システムの動特性は高次元の非線形方程式によって記述され,かつこれらの力学系の大域的な性質に起因するため,現象の発生機構や性質の解明は容易ではない.以下に本研究によって得られた成果の概要を列挙する.
過渡現象: 電力系統の動作が安定な運転状態に鎮静することを保証する引力圏の大域構造に関連し,圏境を支配する不安定な極小集合解,ならびに引力圏を包み込んでいる永久脱調引力圏の種類と順序の一面を,計算機シミュレーションによって把握した.
電力系統間動揺現象: 電力系統間の同期現象,動揺現象,脱調現象に関して,その発生初期値領域およびその動揺現象の種類に関して計算機シミュレーションにより把握した.その結果,系統の安定判別に各種引力圏の形状と相互関係を究明することが重要であるとの知見を得た.
2. パワーエレクトロニクス機器の電力システム安定性に及ぼす影響に関する研究
電力システムの制御を目的として導入が進められている各種パワーエレクトロニクス機器は,切換による非線形性を有する機器である.以下に遂行している研究について示す.
スイッチング不安定性の判定: 自励バワーエレクトロニクス機器は負荷条件,設定条件によりスイッチング不安定性を生じる.これについて実験的,解析的研究を進めている.スイッチングによる不安定性に関して,リアプノフ指数に基づく判定基準が導入できることを示した.
連続・不連続ハイブリッド系の安定性: 連続系を不連続系で制御するハイブリッド系の安定性判断基準について理論的検討を進めている.今後の検討の方向性が見いだせた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 上田,平野: "電力系統の同期現象について" 電子情報通信学会信学技報. NLP98-65. 9-16 (1998)

  • [文献書誌] 上田,平野: "電力系統の同期現象について(2)" 電子情報通信学会信学技報. NLP98-82. 35-42 (1998)

  • [文献書誌] 上田,平野: "電力系統の同期現象について(3)" 電子情報通信学会信学技報. NLP98-99. 19-26 (1998)

  • [文献書誌] 引原: "スイッチング回路のハイブリッドシステム理論に基づく記述と安定性に関するー考察" 電気学会費伝子回路研究会資料. ECT-98-105. 23-28 (1998)

  • [文献書誌] Y.Hasegawa & Y.Ueda: "On Trapped Motions and Separatrix Structures of Two Degerees of Freedom Swing Equation System" Proc.of 1998 International symposium on NOLTA. 631-634 (1998)

  • [文献書誌] Y.Ueda,Y.Ueda,H.B.Stewart & R.H.Abraham: "Nonlinear Resonance in Basin Portraits of Two Coupled Swings Under Periodic Forc-ing" Int.J.Bif.& Chaos. 8(6). 1183-1197 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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