研究概要 |
平成10年度は次のような研究を行った. (1) 位相に注目したサンプル値制御理論 昨年度の基礎研究に引き続き,サンプル値最適制御理論の開発を進めた.特に,正実性や位相特性に関して従来になかった知見を得ることができた.しかし,まだ位相整形などの実用的設計手法にまで発展させることはできなかった. (2) 部分極配置と特異な最適制御の設計理論 H∞制御理論を実際問題に適用する際には,評価関数が標準的な仮定を満たさないことが多く,特異問題を扱う必要が生じる.この問題を数値的に解決する手法を開発した. (3) 実験装置の作成 ディジタル信号処理装置を計算機に組み込み,調整を行った.また,評価用の測定装置を購入しセットアップした.これにより,部分的なデータ処理が可能となった.
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