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1997 年度 実績報告書

外来情報と内在概念が相互作用する神経回路モデルに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650465
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋工業大学

研究代表者

岩田 彰  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10093098)

研究分担者 黒柳 奨  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (10283475)
松尾 啓志  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (00219396)
キーワード外来情報 / 内在概念 / 連想 / 多種感覚総合 / 追加記憶 / 階層構造 / コラム構造
研究概要

本研究では人間の脳の持つ多様な情報処理能力を手本とした新しい記憶システムの構築を目指し、大脳皮質のコラム構造に示唆を得た、逐次追加学習の可能なパターン学習記憶、認識モデルを構築した。
従来のニューラルネットワークにおいては、提示パターンを記憶する学習ステージと提示パターンを記憶パターンのいずれかとマッチングする認識ステージをそれぞれわけて行う必要があった。本モデルは認識と記憶をそれぞれ状況に応じて逐次的に行う事が可能なため、特別な学習ステージを必要とせず、また少数のターンしか記憶していない状態から動作を開始した場合でも順次記憶パターンを追加する事が可能である。
本モデルは大脳皮質のコラム構造に示唆を得た階層ブロック構造を持つ。本モデルは入力パターンの局所的な構造を認識するニューロンブロックを階層的に構築し、ボトムアップ処理によってこれら情報を統合、最終的な認識結果を得る。新たなパターンの記憶は外部からの記憶指令に基づいて各ブロックにおいて行われる。このため、記憶しているパターンとは一部だけ異なるような入力パターンを記憶する場合には入力パターンの異なる部位に対応したブロックのみを学習する事で、情報を圧縮して記憶する事が可能である。また入力パターンとして複数の外来情報を扱う場合にも、記憶しているパターンと異なる外来情報の部分のみを学習する事で記憶を完了する。
例えば「赤い」+「りんご」というパターンを記憶している状態で「赤い」+「いちご」を記憶する場合には「赤い」に関する部分は追加記憶を行わず「いちご」に関するパターンの記憶と「赤い」と「いちご」の連結情報のみを記憶する事で新たなパターンを記憶する事が出来る。
また認識ステージと並行した逐次記憶を実現するために、「新たなパターンの記憶」と「既に記憶しているパターン間の相互発火の抑制」を行う新たな学習則を提案した。本モデルを用いた計算機上でのシミュレーションを行い、その結果について電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会(平成10年3月)において発表を行う

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 北出・黒柳・岩田: "大脳皮質のコラム構造を壊した追加記憶モデル" 電子情報通信学会技術研究報告 ニューロコンピューティング. NC97. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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