研究課題/領域番号 |
09650471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白井 良明 大阪大学, 工学部, 教授 (50206273)
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研究分担者 |
島田 伸敬 大阪大学, 工学部, 助手 (10294034)
三浦 純 大阪大学, 工学部, 助手 (90219585)
久野 義徳 大阪大学, 工学部, 助教授 (10252595)
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キーワード | ヒューマンインターフェース / コンピュータビジョン / ジェスチャ推定 / 関節物体 / 単眼視動画像 / 形状モデルの精密化 / 確率分布 / 制約知識 |
研究概要 |
従来のジェスチャによるヒューマンインターフェイスでは、ワイヤつきのグローブを付ける不便さがあった。これを解決するために、本研究では装着物を付けていない人間の手指をTVカメラで取り込み、その時系列画像から、手指の三次元姿勢と動作を認識する手法について研究を行った。 本年度は、単眼視シルエット動画像から手指の形状モデルと姿勢の推定を行う研究を行った。まず、3次元の大まかな初期形状モデルを用いて姿勢の推定を行いながら、同時に形状モデルを画像に合わせて少しずつ修正していくことで、形状モデルと推定姿勢を精密化する手法を検討した。その結果、各関節の可動範囲や各指の長さ同士の関係など手指に関する知識を利用して、入力画像が得られる度にモデルパラメータの確率分布を計算するアルゴリズムを考案した。次に本アルゴリズムの妥当性を検証するために、今年度購入した高速3-Dグラフィクス生成ボードと推定処理用パソコンを用いて実験システムを構築し、形状と姿勢の推定実験を行った。実験では、形状モデルのパラメータを指の長さと掌の幅、高さ、厚さに限定した上で、入力として最初にコンピュータグラフィクスによる合成画像列を、次に実際の画像列を用いた。その結果、さまざまな手指姿勢の画像を入力すれば、本アルゴリズムによって関節角度や指の長さ、掌の大きさを概ね正しく推定できることがわかった。一方、確率分布の近似計算に由来する誤差のために、画像特徴の抽出精度が悪い場合には形状と姿勢が正しく推定されないことがあり、これを解決するには確率分布以外の手法を用いる必要があることがわかった。
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