研究概要 |
研究計画に基づいて以下の項目について研究を行った. 1.階段形ホールドによって分数次ホールドを近似実現する場合の零点の安定性解明 零点の安定性をゼロ次ホールドに比べて改善できるホールド方式である分数次ホールドを,階段形ホールドで近似する場合の零点の安定性を理論的に解明した.その結果,零点の安定性に関しては,一般的に階段形ホールドで近似した分数次ホールドも理想的分数次ホールドと同じ性質をもつことが判明し,これにより,階段形ホールドで近似する場合でも零点の安定性がゼロ次ホールドより改善されることが明確になった.この研究はコンピュータソフトウェアで例題検証しながら進めた. この研究の成果は,次ページの研究発表の項に記したように,国際会議および国内学会で4件発表した. 2.階段形分数次ホールドを実現し,ディジタルコントローラに適応制御プログラムを組み込み実行させることによる効果の検証 階段形ホールドでも最も構成が簡単な2段階形ホールドを,ディジタル・アナログ変換インタフェースボードと開発したソフトウェアの組み合わせにより実現するとともに,ディジタルコントローラに内蔵する適応制御プログラムを作成して,階段近似形分数次ホールドの有効性を実験的に検証した.
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