研究概要 |
研究計画に基づいて以下の項目について研究を行った. 1.4段近似分数次ホールドの場合の零点の安定性解明と効果実証実験 零点の安定性をゼロ次ホールドに比べて改善できるホールド方式である分数次ホールドを,階段形ホールドで近似する場合の零点の安定性を理論的に解明した.昨年度までは2段および3段の階段近似の場合を扱い,今年度は特に4段形の場合を対象とした.その結果,零点の安定性については,4段形の場合でも2段形および3段形と同様,階段形ホールドで近似した分数次ホールドが理想的分数次ホールドと同じ性質をもつことを明らかにした.また,4段の階段形ホールドを,市販のDA変換ボードを利用して実現するとともに,ディジタルコントローラに内臓する適応制御プログラムを作成して実験を行い,4段の階段近似形分数次ホールドの有効性を実証した. 2.分数次ホールド方式による制御システム解析ソフトウェアの開発とインターネット上への公開 分数次ホールドおよび階段近似分数次ホールドを用いてディジタル制御システムを構成する場合のシステム特性解析ソフトウェアパッケージを,制御システムソフトウェアのMATLABによって開発し,国内のみならず海外からもアクセスできるようにインターネット上http://www.mech.kumamoto-u.ac.jp/info/lab/control/zeroopen.htmlに公開した.
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