1 白線候補画像の生成 本手法では、左側車線を走行する車両に設置した単眼視カメラから得られる明度画像で、車両の移動により得られる連続道路画像を入力としている。まず、道路の白線付近を局所的に調べ、画像のx方向で明度が極大になる画素を抽出して、さらに画像処理ボードにより高速化された動画像処理により、前フレームの情報も利用して確からしさを定義して、より多くの白線らしい画素を抽出することで、白線候補画像を生成することを可能とした。白線領域では、x軸、y軸のどちらの方向に見ても明度が極大値になると考えられるが、雨天時の画像の場合、道路の前方で鏡面反射が起こり、その範囲において、y方向に極大となる画素を抽出すると、それがノイズとなる可能性が高いことを確かめる実験も行って、x方向に極大になる画素を抽出する、本手法の有効性を確認した。 2 走行レーンの認識 本手法では、車両が道路に対して平行に進行していると仮定して車両のパラメータとして道路に対する車両の方向、道路のパラメータとして曲率半径の2つを仮定することにより、自車両の走行レーンを認識を実現している。 実際には、道路モデルとして円弧モデルを用いている。仮定により白線を示す画素はある曲率半径の道路境界線に逆射影変換されるので、円弧モデルの曲率半径、及び車両の自車両位置を変えながらモデル上にのる点の値の総和がパラメータの評価値となる。評価値が最大になるパラメータの組合せで曲率半径と自車両位置が決定される。実験により本手法の有効性を確認した。
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