研究課題/領域番号 |
09650495
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研究機関 | 豊田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小関 修 豊田工業高等専門学校, 電気電子システム工学科, 教授 (50280392)
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研究分担者 |
加藤 昇平 豊田工業高等専門学校, 電気電子システム工学科, 講師 (70311032)
横山 清子 名古屋市立大学, 芸術工学部・視覚情報デザイン学科, 助教授 (50174868)
渡辺 與作 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 教授 (00043191)
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キーワード | 感情 / 表情 / 心拍数 / 皮膚伝導水準 / 面白い・楽しい / 重回帰分析 / 脳波 / 自己回帰モデル |
研究概要 |
1.表情と生体情報を用いた感情の強さの推定 人が抱く面白い・楽しいという感情の強さを、表情、心拍数および皮膚伝導水準を用いて推定する手法を検討した。感情の強さは、被験者に娯楽映画を鑑賞してもらい、3段階で自己申告してもらった。表情の特徴量は口の横の開き量とした。心拍数と皮膚伝導水準は、自己申告時点近傍の最大値を求めた。8名のデータにより、口の開き・心拍数・皮膚伝導水準から感情の強さを出力とする推定式を、重回帰分析により求めた。他の8名のデータを用いて、推定式を評価した。その結果、自己申告値の最大値3に対して、平均推定誤差は0.301であった。また、別な映画を用いた6名のデータについても推定誤差は0.381であった。 2.有向コヒーレンスを用いた脳波の解析 感情を抱いたときの脳の活動部位を解析することを目的に、有向コヒーレンス解析手法の検討を行った。同解析手法は、複数の電極により測定した脳波データから、脳内の信号の流れの強さと方向(有向コヒーレンス)を計算し、活動部位を推定する手法である。本年度は、有向コヒーレンス計算のための、脳波のAR(自己回帰)モデル化、AR係数を基にした、脳内に仮定したホワイトノイズ源から脳波測定部位までの伝達関数の算出、伝達関数を用いた有向コヒーレンスの計算までのプログラムを作成し、疑似脳波信号を用いたシミュレーション実験を行った。その結果、不十分ではあるが、有効コヒーレンスの計算が行えることを確認した。次年度は、音により特定感情を誘起させたときの、有効コヒーレンスの計算と活動部位の推定を試みる。
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