| 研究課題/領域番号 |
09650500
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 大分工業高等専門学校 |
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研究代表者 |
岡 茂八郎 大分工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (80107838)
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| 研究分担者 |
金田 嗣教 大分工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (70040756)
榎園 正人 大分大学, 工学部・電気電子工学科, 教授 (40136784)
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| キーワード | 磁気探傷 / 非破壊検査 / バルクハウゼンノイズ / 形状推定 / 裏側欠陥 / 疲労推定 / 回転磁束 |
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| 研究概要 |
この研究目的は、確実な裏側欠陥検出のために「回転磁束形磁気センサ」の探傷能力を向上することと、定量的な疲労推定のためにバルクハウゼンノイズを利用した疲労推定問題への適応の可能性を探ることである。我々は、この目標達成のために、試料表面近傍の欠陥による磁束の変化をXYZ軸に分離して測定できる「3軸サーチコイルや3軸ピックアップコイルを備えた低周波励磁回転磁束形磁気センサ」をそれぞれ独自に開発、試作した。試作した磁気センサを使用して、5mm厚軟鋼版の裏側欠陥検出実験やステンレス板の裏側欠陥形状検出実験を行った。また、有限要素法を用いて欠陥検出機構の解明を試みた。さらに、バルクハウゼンノイズを利用した疲労推定の文献調査や基礎的実験の準備を行った。
実験からは、主に次の結果を得た。第一に、これらの磁気センサは、軟鋼板裏面にある深さ1mm、幅0.4mmの溝型欠陥をほぼ検出でき、励磁周波数が低いほど(2.5Hz)信号変化が大きいことがわかった。また、ステンレス板の欠陥形状測定実験から3軸サーチコイルの出力が明瞭に欠陥形状に依存していることを明らかにした。さらに、ニューロアルゴリズムを利用した欠陥属性(位置、深さ、傾き角、形状など)の自動推定結果から、この磁気センサは、軟鋼板裏側溝型欠陥で深さ2mm以上あれば、欠陥属性の自動推定が可能である事がわかった。また、ステンレス板裏側の欠陥形状推定に関しても良い結果を得た。数値解析実験からは、基礎的な欠陥検出機構(磁気抵抗の変化や漏れ磁束の変化など)だけではなく、渦電流の変化により比較的浅い欠陥でも大きな出力が得られる励磁周波数があることなどを明かにした。
今年度、以上のような成果が得られたが、来年度は、微小裏側欠陥の検出や欠陥形状の正確な推定、疲労の確実な推定に向けて研究していきたいと考えている。
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