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1997 年度 実績報告書

物質移動に着目したコンクリート構造物の耐久性評価

研究課題

研究課題/領域番号 09650512
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京都立大学

研究代表者

大賀 宏行  東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40152061)

キーワード透気性 / 透水性 / 物質移動 / コンクリート / 混和材 / 中性化 / 塩化物透過性 / 養生条件
研究概要

本研究は、コンクリートにおける透水性、透気性などの物質移動現象と劣化現象をコンクリートの組織構造および個々の現象に独特な反応と関連させて検討を加えることにより、コンクリートにおける気体および液体の移動現象が耐久性に及ぼす影響を明確にし、コンクリート構造物の劣化現象の機構解明と耐久性評価方法の開発を目的としている。本研究では劣化現象を塩害と中性化に限定して検討を加えた。
水結合材比を50%、混和材として高炉スラグ微粉末を用い、置換率を0、30,50,70%に変化させたコンクリート供試体を作製し、各種試験を行う前の初期養生条件として20℃の水中養生を7、28,91日間行った。
備品として購入した透気透水試験装置を用いてコンクリートにおける窒素ガスおよび水の圧力勾配下における移動性を測定した。また、現有の急速塩化物透過性試験装置を用い、コンクリートにおける塩化物イオンの移動現象について検討を加えるとともに、現有の促進中性化試験装置を用い、コンクリートにおける二酸化炭素の移動性状について検討を加えた。また、セメントの水和特性を現有の熱分析装置を用いて測定した。
その結果、コンクリートの透気性および透水性の指標である透気係数および透水係数は、高炉スラグ微粉末の置換率の増大および初期の水中養生期間の増大とともに低減することが明らかとなった。塩化物透過性も高炉スラグ微粉末の置換率の増大および初期の水中養生期間の増大とともに抑制され、圧縮強度により評価することができないが、透気係数および透水係数により評価できることが明らかとなった。中性化深さは初期の水中養生期間の増大とともに低減し、高炉スラグ微粉末の置換率の増大とともに増大する傾向を示すため、圧縮強度、透気係数および透水係数のみでは評価することができず、セメントの水和特性を考慮することにより評価できることを明らかにした。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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