研究課題/領域番号 |
09650513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 足利工業大学 |
研究代表者 |
宮澤 伸吾 足利工業大学, 工学部, 教授 (10157638)
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研究分担者 |
松村 仁夫 足利工業大学, 工学部, 教務職員
黒井 登起雄 足利工業大学, 工学部, 教授 (60048923)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 高強度コンクリート / 自己収縮 / 乾燥収縮 / 収縮 / 寸法効果 / 相対湿度 / Size effect / Prediction |
研究概要 |
(1)コンクリートの自己収縮ひずみの実測値は、複合側としての直列モデルと並列モデルによる予測値の間にあった。また、乾燥収縮を対象にして開発されたHobbsモデルを用いてコンクリートの自己収縮ひずみをほぼ予測できることが明らかになった。 (2)普通コンクリートの場合は全収縮ひずみに閉める乾燥収縮ひずみの割合が大きいのに対し、高強度コンクリートでは自己収縮ひずみの割合が大きくなった。水セメント比20%の場合は相対湿度80%〜90%程度の高湿度域で膨張ひずみが認められた。 (3)高強度コンクリートが乾燥を受ける場合、乾燥開始材齢が終局ひずみに及ぼす影響は比較的小さい。また、乾燥開始前に水中養生を行うと水中養生中に膨張が生じるか、またはシール養生に比べて収縮が減少するが、乾燥開始後の収縮がシール養生した場合と比べて大きいため全収縮はシール養生した場合と同程度となる。 (4)供試体寸法が大きいほど凝結直後の自己収縮速度が大きいが、材齢7日程度では供試体寸法の影響は小さくなる。供試体寸法が大きいほど相対湿度が収縮ひずみの及ぼす影響は小さくなり、また相対湿度が高いほど供試体寸法の影響は小さくなる傾向が認められた。 (5)本研究で得られた収縮ひずみの実測値と既往の予測式から求めた計算値を比較検討した。その結果、従来の収縮ひずみの予測式(土木学会式、RILEM French Chapter式)をそのまま高強度コンクリートに用いると、乾燥開始後の収縮ひずみを精度良く予測できないことが明らかとなった。 (6)以上のことから本研究では、高強度コンクリートの収縮ひずみを予測するために体積変化を生じない相対湿度という概念を導入し、これを水セメント比毎にその相対湿度を設定することにより収縮ひずみを比較的精度良く推定できる可能性があることを示した。
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