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1998 年度 実績報告書

道路トンネルの合理的な耐凍害設計法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650518
研究機関北海道大学

研究代表者

三上 隆  北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (00002303)

研究分担者 佐藤 昌志  北海道開発局, 開発土木研究所, 室長
芳村 仁  釧路工業高等専門学校, 校長 (20001133)
佐藤 靖彦  北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (60261327)
キーワード熱定数 / 断熱材 / 拡長カルマンフィルタ / 温度算定式 / 寒冷地 / 道路トンネル / 気温
研究概要

寒冷地に位置する道路トンネルの耐凍害設計法の確立を目指して,以下について研究を行った。1) 地山の熱定数の同定法の開発;
(1) 有限要素法と拡張カルマンフィルタの組合せによる,地山の熱定数(熱伝導率・熱容量)の同定解法を開発した。提示した解法は,地山の熱定数の安定した同定が行え,さらに覆エコンクリート・地山系の熱伝導状態の把握が可能である。
(2) 熱定数の同定解析を行うときは,観測値の得られた時期(季節)やトンネル建設地点の環境により熱伝達率や覆エコンクリートの熱伝導率の設定に考慮が必要となる。
(3) 地山方向の観測点が多い場合には,多層地山モデルを採用すれば各層の熱定数の同定が可能であり,地山の力学特性も間接的に推測出来る。
2) 断熱材厚さの算出のための実用的な温度算定法の提示;
(1) 外部断熱材施工において,材質の選択や厚さの決定が比較的簡単に行える温度算定式を準定常(周期的)熱伝導解析に基づいて導出した。なお算定式は,トンネル・地山系の断熱特性を支配するパラメータのみで表されたもので,設計を簡単に行え,また断熱特性を理解するのに役立つ。
(2) 温度算定法は,非定常熱伝導解析の結果との比較によれば,実用上は十分な精度を有している。
(3) トンネル・地山系の断熱効果は,地山の熱定数(熱伝導率・熱容量)が大きい程,断熱材の熱伝導率が小さい程,断熱材の厚さおよび覆工の厚さが大きい程,良好となる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 岡原 貴司: "地域性を考慮した確率手法による未観測点の気温推定" 土木学会北海道支部論文報告集. 54(A). 708-713 (1998)

  • [文献書誌] 須藤 敦史: "北海道東部における気温特性の把握とその推定" 寒地技術論文・報告集. 14. 278-283 (1998)

  • [文献書誌] 吉村 俊彦: "トンネル内の温度変化と覆工の温度分布について" 寒地技術論文・報告集. 14. 284-290 (1998)

  • [文献書誌] 須藤 敦史: "トンネル計画における未観測点の気温推定" 確率・統計的意志決定に関するシンポジウム論文集. 75-78 (1998)

  • [文献書誌] 岡田 正之: "外部断熱材を施工した既設トンネルの地山温度計測結果についての一考察" トンネル工学研究論文・報告集. 8. 205-208 (1998)

  • [文献書誌] 渋谷 卓: "寒冷地トンネルにおける断面内の温度変化" 土木学会北海道支部論文報告集. 55(A). 632-637 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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