研究概要 |
本年度の研究成果は以下のとおりである. 1. 橋梁点検台帳および橋梁台帳は既にデータベース化し,インターネット上での閲覧も可能になっている.さらに,橋梁データの管理支援能力を向上させるために,GIS(地理情報システム)ソフトウェアを導入し,管理データの視覚的な確認を容易にすると共に,管理作業の能率向上を計った. 2. 上記データベースと,最適補修代替案作製システムとの連携を図るためのインターフェース環境を構築した.これにより,開発済みのデータベースと遺伝的アルゴリズムを援用した補修代替案作成システムとの直接的連携が可能となった(Windows95上).従来は出力済みファイルを利用していた. 3. 遺伝的アルゴリズムを援用した補修代替案作成システムでは,補修対象橋梁を路線ごとに管理して,道路網の信頼性を指標とした目的関数を導入した.前年に実施した,補修部位間の関連(従属関係)の考慮とあわせてより実用的なシステムに近づいたものとなった. 4. 前年に実施したSOM/LVQを援用した橋梁点検データの見直しに加えて,今年度は,再構築学習法を用いた橋梁評価ネットワークの構造の見直しを行っている.これらにより,点検データの矛盾をなくすると共に,補修代替案作成時の橋梁評価のための評点を算出する根拠の見直しが可能となる. 5. 遺伝的アルゴリズムの適用に当たって,ウィルス進化論の考え様方を取り入れた方法を導入し,従来のアルゴリズム(単純GA+エリート保存戦略)との比較検討を行っている.
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