研究課題/領域番号 |
09650523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
長 尚 信州大学, 工学部, 教授 (10020968)
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研究分担者 |
小山 茂 信州大学, 工学部, 助手 (30271886)
大上 俊之 信州大学, 工学部, 助教授 (80152057)
小山 健 信州大学, 工学部, 助教授 (40021026)
泉谷 恭男 信州大学, 工学部, 教授 (60092863)
三井 康司 信州大学, 工学部, 教授 (20021008)
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キーワード | 安全性 / 経済性 / 鉄筋コンクリート / 耐震設計 / 信頼性設計 / 地震 |
研究概要 |
本年度行っていることと得られている結果の概要は次通りである。 (1)大地震の地震荷重の同定とその生起確率について検討し、いわゆる二段階設計法の第二段階で使用する荷重の水準はそれぞれの地域の既往の地震記録と理論的同定を併用すると共に、そのような地震の逼迫度も考慮に入れて評価する必要があるという、見通しがほぼ得られた。 (2)新幹線、高速道及び国道の既設の鉄筋コンクリート構造物の梁、柱、壁等の強度及び寸法の非破壊試験方法によって実態測定を実施し、得られたデータについて統計解析中である。非破壊試験のため、測定の精度に若干問題があるが、鉄筋の配置のばらつきは予想以上にあるようである。 (3)マクロに捉えた、安全性と経済性の絡みの定量的評価方法を検討し、耐震設計の合理的設計基準を作成すべく、数値的な検討を行っている。現行の耐震設計水準は、阪神・淡路大震災であれ程の被害があったにも拘らず、経済効率第1主義である、総期待費用最小化の原則による安全性の水準より、遥かに高い水準にある。したがって、この原則を判断基準に採用するものとすれば、現行の耐震設計水準より下げても良いということになる。しかしそれを世間は許さないだろうし、また世間にそれを強要すべきではない。そこで経済性の制約の許す範囲内で、現行の耐震設計水準よりも高い水準を設定すべきである。その判断基準について現在検討中である。 研究全体に関連する研究発表はまだないが、一部関連するものを裏面に挙げておく。
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