超長大吊橋の設計でもっとも重要な課題とされている風によるフラッターを制御し、振動発生風速を高めるためのアクティブコントロール手法について調べた。補剛桁の両端部に取り付けたフラップを桁の振動にあわせて能動的に駆動して制御空気力を発生させる方法を採用した。吊橋のフラッターは桁の上下運動と回転運動とよりなる。両者による振動へ似をもとに効率的に制御できることがわかった。また、上下運動のみ用いてコントロールしても十分な制御効果があることがわかった。 明石海峡大橋の1.5倍のスパン3000mを持つ吊橋のフラッターコントロールについて検討した。偏平な補剛桁の両端に桁の1/4の幅のフラップをつけた。コントロールのないときのフラッターは39m/sで発生。フラップに適当な位相と振幅のフィードバック駆動を与えたとき、フラッターは抑制されることがわかった。コントロールシステムの信頼性について考察した。フェイルセイフシステムを構築するため、コントロール翼、駆動システム、風力発電装置を一体化したフラッターコントロールシステムをスパン方向に複数個区分して設置することが推奨された。
|