研究課題/領域番号 |
09650539
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三浦 均也 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40190582)
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研究分担者 |
塚田 幸広 建設省土木研究所, 材料施工部・施工研究室, 室長
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キーワード | 浅い基礎 / 支持力 / 模型実験 / 砂地盤 / マイクロパイル / 地震 / 補強効果 / 相互作用 |
研究概要 |
小口径の場所打杭の一種であるマイクロパイルの用途は斜面等の「地盤の補強」 「基礎構造物の補強」 「トンネルの補強」など、種々のものが考えられている。本研究では基礎の耐震補強を目的とした応用を目的としているため、本年度は、地震時を想定して傾斜荷重がそうした場合のマイクロパイル基礎の挙動を実験的に検討した。実験は、昨年度鉛直荷重についての実験と同様な設備で実施し、載荷重を自動的にコントロールできるように改良した。 模型実験によって得られた結果を比較検討した結果、得られた結論をまとめると以下のようである。 ーフーチングとマイクロパイル個々の支持力特性を明らかにした。フーチングは鉛直方向よりも水平方向に比較的大きな剛性を示すが、逆に、マイクロパイルは軸方向には強いが軸直角方向には弱いことが分かった。 ーこの特性は、マイクロパイルが曲げに対して剛性が低いこと、また、フーチングでは底部の摩擦抵抗が十分な大きさを有していることが原因であることが確かめられた。 ー地震時のように荷重が交番して作用する場合には、マイクロパイルを鉛直方向など一方向に配置するのは得策ではなく、放射状に配置するなど、角度に変化を持たせる必要がある。 ー以上のことから、基礎においてマイクロパイルの補強効果を十分に発揮するためには、フーチング底面の反力が十分に得られるようにすることが必要で、例えば、マイクロパイルによってプレテンションを発生させるなどの方策が有効と考えられる。
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