研究課題
基盤研究(C)
研究代表者らは、地盤材料の粒子破砕現象は、時間依存で連鎖的に進行していく現象として捉えるべきであると考えている。本研究の研究成果は以下の4点に集約される。(1)過去の文献から、粒子破砕の時間依存進行性を示している室内、原位置実験データ事例を網羅的に整理し、取りまとめた。その結果、時間依存特性は、過剰間隙水圧の消散を要因とせず、粒子破砕が原因で時間依存特性を示す事例があることを明らかにした。(2)広島県の風化花崗岩地盤から採取した石英粒子、長石粒子の単粒子に対して、単粒子の圧縮破砕試験を実施し、風化残積土の構成粒子の破砕特性を把握した。その結果、石英、長石の破砕強度は粒子寸法に影響を受けること、破砕による粒子の分割数の発生確率は、指数的に減少することを見出した。(3)複数の材料に対して破砕性円柱の積層体の一次元圧縮試験を行い、圧縮特性とともに時間依存沈下特性を計測するとともに、粒子破砕現象の詳細な観察を踏まえて、破壊メカニズムの分類を行った。その結果、一次元圧縮曲線の降伏応力は、破砕率が30%程度と対応すること、破壊メカニズムとして割烈破壊、接触点における圧縮破壊が存在することを示した。(4)破砕性円柱の積層体による模型地盤を作成し、2次元基礎に対して長期載荷試験を実施し、地盤内のここの積層体の並進運動、回転運動および破砕状況を観察し、基礎の時間依存沈下の要因を明らかにした。その結果、すべり線の形成は、粒子回転と密接な関係があることを見出した。
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地盤工学研究発表会概要集 35
Proceedings of International workshop on soil crushability
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東京工業大学土木工学科研究報告 58
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土木学会年次学術講演会 54
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Department of Civil Engineering, Tokyo Institute of Technology 58
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