研究課題/領域番号 |
09650551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
嘉門 雅史 京都大学, 防災研究所, 教授 (40026331)
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研究分担者 |
勝見 武 京都大学, 防災研究所, 助手 (60233764)
三村 衛 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00166109)
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キーワード | 環境地盤工学 / 地盤環境 / 汚染物質 / 安定処理 / 酸性雨 / 重金属 / ベントナイト |
研究概要 |
近年は地盤環境汚染が深刻な環境問題の一つとなってきている。本研究では、重金属、酸、アルカリといった環境質による地盤環境の影響評価とその制御の手法を地盤工学の立場から検討するものであり、平成9年度の研究成果は以下の通りである。 1.酸性雨による自然地盤ならびに安定処理土の工学的性質への影響 酸性雨の浸食が及ぼす自然地盤や安定処理土への影響を、工学的性質の変化の観点から実験的に検討した。物理化学的特性をとらえることにより環境影響予測式を提案し、将来における地盤特性の変化について議論した。 2.重金属を含有した安定処理土の溶出特性 汚染土の処分、有効利用を想定して、重金属を含んだ泥土をセメント固化し、その溶出特性を実験的に検討した。さらに、実験結果に基づき、実際に重金属含有土を安定処理して地盤材料として利用した際の地盤環境影響評価の手法を提案し、既存の評価手法の問題点を指摘するとともに有効利用の可能性、有効利用のための留意点を示した。 3.セメントベントナイト止水壁の重金属遮蔽機能 地盤内に存在する汚染物の広がりの防止を目的としたセメントベントナイト止水壁の重金属遮蔽機能について実験を実施し、吸着、水酸化物沈殿などのメカニズムを検討した。求められた遮蔽機能をもとに、遮水壁の設計の考え方を示した。
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