研究課題/領域番号 |
09650553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
兵動 正幸 山口大学, 工学部, 教授 (40130091)
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研究分担者 |
中田 幸男 山口大学, 工学部, 助手 (90274183)
村田 秀一 山口大学, 工学部, 教授 (80044618)
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キーワード | 海成粘土 / 不撹乱試料 / 動的強度 / 年代効果 / 塑性指数 / 疑似過圧密 / 過圧蜜 / 初期せん断応力 |
研究概要 |
本研究は、全国8ヵ所の沿岸部でサンプリングした不撹乱粘土を用いて、その堆積環境をも考慮し原位置での初期応力状態を再現して繰返し三軸圧縮試験を行い、粘土の動的強度のより正確なデータを集積することを目的に行ったものである。具体的には、以下の事柄について研究を行った。 1)様々な塑性指数から成る不撹乱粘性土を用いて、正規圧密状態において繰返しせん断試験を行い、粘性土の種類や塑性指数が動的強度に及ぼす影響を明らかにした。 2)原位置での堆積環境を考慮して、原位置の有効土被り圧下における繰返しせん断試験を行い、aging効果としての疑似過圧密比との相関において、動的強度の整理を行った。 3)現場で想定される種々の過圧密比や異方圧密状態での繰返し三軸試験を行い、原位置動的強度の統一的評価式の作成を行った。本研究で用いた研究のプロセスおよび得られた成果は以下の通りである。 (i)塑性指数の異なる不撹乱海成粘土の繰返し三軸圧縮試験 非排水繰返し三軸圧縮試験機を用い、種々の塑性指数I_pから成る繰返しせん断特性の違いについて考察した。粘性土の動的強度を求めデータの集積を行うと共に、粘土の種類や原位置での堆積環境(初期応力状態)などを考慮して、動的強度に及ぼす要因を明らかにした。まず、正規圧密状態で試験を行い、動的強度を塑性指数との関係で整理を行った。次に、原位置の堆積環境におけるaging効果を圧密試験により評価して疑似過圧密比を導入し、動的強度と疑似過圧密比の相関を調べた。 (ii)過圧密状態下での不撹乱粘土の繰返し三軸圧縮試験 不撹乱試料を対象に様々な過圧密比となるよう拘束圧を設定して繰返し試験を行った。粘土の堆積環境や地下水の変動、施工等による載荷履歴の影響評価が可能なように動的強度を過圧密比との関連で整理を行った。
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