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1997 年度 実績報告書

コーン貫入型比抵抗測定装置による地盤汚染域検出技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09650556
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

福江 正治  東海大学, 海洋学部, 教授 (40119699)

キーワード電動コーン / 比抵抗 / 地盤汚染 / 地盤層序 / 原位置試験
研究概要

地盤汚染域の検出や地盤層序決定のために、従来から使用されているコーン貫入試験を改良した電導コーンを作製した。この装置は、コーン上部ロッド部に電流および電位電極(4極法)を取り付けたもので、コーン貫入中に地盤の比抵抗を測定できるようになっている。平成9年度は、この装置を用いて室内試験および現場実験を行った。
室内実験では、土槽内に硅砂-木節粘土から成る2層および3層モデル地盤を作り、コーン貫入中の比抵抗を測定した。その結果、砂の比抵抗が約200Ωmであるのに対し、木節粘土の比抵抗は約20Ωmであった。また、砂の間隙水をNaCl水とした場合についても比抵抗を測定したところ、NaCl濃度によって比抵抗が大きく変化することがわかった。たとえば、NaCl濃度が0.01%(塩/土重量比)の場合、比抵抗は1/4にまで下がった。このことから、地盤中に電解質の汚染物質が混入した場合には、比抵抗を測定することによって、汚染の程度が判別できる可能性がある。一方、11月26日および27日において、川口市郊外の水田跡地を利用して、現場電導コーン貫入試験を行った。その結果、得られた比抵抗は土質の違いを極めてよく反映した。これによって、地盤層序が比抵抗値から判別できる可能性が出てきた。この場所では、比抵抗が23Ωm以下なら粘土、23〜30Ωm程度ならシルト、30Ωm以上なら砂であることがわかった。このほか、圧密試験型比抵抗測定装置を使用して土の比抵抗を測定した。その結果、乱さない土と練返し土では比抵抗が異なることがわかった。これらのことは、電導コーンの結果を解釈する上で重要となるが、今後の課題である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 福江正治 ほか: "電導コーンを用いた地盤汚染域検出方法" 第2回環境地盤工学シンポジウム発表論文集. 49-52 (1997)

  • [文献書誌] 松本・福江・酒井 ほか: "コーン貫入型原位置比抵抗測定装置の開発" 第32回地盤工学研究発表会平成9年度発表講演集. 2分冊の1. 173-174 (1997)

  • [文献書誌] 森山・田屋・福江 ほか: "コーン貫入型比抵抗測定装置を用いた原位置測定" 第32回地盤工学研究発表会平成9年度発表講演集. 2分冊の1. 175-176 (1997)

  • [文献書誌] 堀部・福江 ほか: "圧密試験型室内比抵抗測定装置の開発" 第32回地盤工学研究発表会平成9年度発表講演集. 2分冊の1. 331-332 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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