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1997 年度 実績報告書

プラスチックの酵素分解による廃棄物の減量化・資源化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650602
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

池 道彦  大阪大学, 工学部, 講師 (40222856)

研究分担者 藤田 正憲  大阪大学, 工学部, 教授 (70029289)
キーワードポリビニルアルコール-デンプン系プラスチック / ポリビニルアルコール分解酵素 / アミラーゼ / 分解加速化 / 酢酸セルロース / リパーゼ / セルラーゼ
研究概要

ゴミの減量化と資源化の促進を目的として、生分解性プラスチックの分解速度を加速化する技術の開発を試みた。まず、PVA(ポリビニルアルコール)-デンプン系プラスチックをモデルに選び、PVA分解菌/酵素およびデンプン分解菌/酵素の適用による分解試験を行った。自然環境や、廃棄物処分場、コンポスト化の過程を模した活性汚泥による分解試験では、至適条件においても、プラスチックフィルムの形状崩壊は認められず、重量減少も40%以下にとどまったのに対して、デンプン分解菌/酵素の適用では形状崩壊は達成できなかったものの、短期間で重量減少が50%に達した。また、PVA分解菌/酵素を適用した場合には、最適条件での重量減少は約5日間で70%になり、フィルムはバラバラに崩壊した。特に酵素の適用では、細菌の増殖や酵素誘導にかかる時間が不要であり、酵素がフィルム内部にまで浸透しやすいため、効率的な分解が達成されたものと考えられる。従って、埋立処分やコンポスト化における減量化速度を向上させる手法として、プラスチック構成成分を分解する酵素の利用が極めて有効であることが示された。一方、市販の酢酸セルロース系プラスチックフィルムについても、リパーゼやセルラーゼを適用し、その分解加速化を図ったが、重量減少は僅かであり、分解酵素の活用のみでは分解が達成できないプラスチックもあることが示唆された。紫外線照射などの物理・化学的処理の併用試験により、酵素による分解促進が達成できない原因は、フィルムを作成する際に添加される可塑剤の影響であると考えられた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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