研究課題/領域番号 |
09650631
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
津田 恵吾 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (50112305)
|
研究分担者 |
藤永 隆 神戸大学, 工学部, 助手
三谷 勲 神戸大学, 工学部, 教授 (70037935)
堺 純一 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助手 (30215587)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
キーワード | 合成柱 / 設計式 / 累加強度 / 座屈荷重 / 終局耐力 |
研究概要 |
本研究の目的は、SRC長柱の現行設計式を実験および解析により検討すること、より精度の良い耐力評価式を提案すること、である。 本研究の前に著者らはコンクリート充填鋼管長柱の耐力評価法に関連してコンクリート柱の耐力評価式を示した。さらに、そのコンクリート柱の耐力と、鉄筋を鉄骨と置換して鉄筋部分の耐力を算定し、両者を長柱の累加強度式に基づいて累加してRC長柱の耐力を評価することを提案している。本研究では、すでに提案したこのRC長柱の耐力と内蔵鉄骨の耐力を長柱の累加強度式に基づいて累加することにより、SRC長柱の耐力を評価することを提案している。精密な弾塑性解析により得られた耐力との比較、およびわが国で行われた既往の実験耐力との比較により、提案したSRC長柱の耐力評価法の有効性を確かめた。また、現行の設計式は材長が長くなると耐力をかなり小さめに評価し、不経済な設計となる事を示した。 さらに、偏心圧縮の実験を系統的に行うことにより、提案した耐力式の精度を検討した。実験変数は、座屈長さと断面せいの比、圧縮力の偏心距離、曲げ軸(強軸曲げ、弱軸曲げ)で合計36体の実験を行った。実験耐力と提案した耐力評価法による耐力の比較により、提案した耐力評価法は充分な精度で実験耐力を評価できることを示した。 なお、提案した耐力評価法は、式が多少煩雑である。その原因は、コンクリート柱の耐力評価式が煩雑であることによる。本研究では、コンクリート柱の簡便な耐力評価式も提案しており、今後これを用いれば、精度良くまた比較的簡単にSRC長柱の耐力評価が可能となると考えられるが、今後の検討課題としたい。
|