研究概要 |
本研究は、ICBEN Team6による騒音のうるささの標準尺度の構成に関する国際共同研究と、筆者らによるバイリンガルの人々を対象とした調査から導かれた英語と日本語の4段階と5段階の尺度、合計8種類の尺度を使って、騒音のうるささに関する心理音響実験を行い、反応の等価性の観点からどの尺度が共通尺度として妥当かを検証したものである。 実験の条件は以下の通りである。 1) 試験音:道路交通騒音45、55、65、75dBLAeq。継続時間5分。 2) 被験者:日本語を母国語とするもの51名、英語を母国語とするもの45名。 3) 評価尺度: J4A 「全く〜ない」、「少し」、「かなり」、「非常に」 J4B 「全く〜ない」、「少し」、「だいぶ」、「きわめて」 J5A 「全く〜ない」、「少し」、「〜」、「とても」、「非常に」 J5B 「全く〜ない」、「それほど〜ない」、「多少」、「だいぶ」、「きわめて」 E4A “Not at all,"“A little,"“Quite,"“Very" E4B “Not at all,"“Somewhat,"“Considerably,"“Extremely" E5A “Not at all,"“Slightly,"“〜,"“Very,"“Extremely" E5B “Not at a11,"“Slightly,"“Moderately,"“Very,"“Extremely" %very annoyed(4段階尺度で最上位、5段階尺度で上位から2つのカテゴリに反応した人の割合)で騒音に対する反応を比較すると、日本語の4段階尺度J4Aと英語の4段階尺度E4A、E4B、日本語の2つの4段階尺度と英語の2つの5段階尺度の間で、うるささ反応が精度よく比較できることが判明した。
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