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本年度は、一連の研究計画の第2年度目にあたり、主として三都の町人地研究を行った。具体的な実績については、以下の通りである。
(1) 三都における町絵図の収集・整理
京都の町絵図、沽券改関係図(京都市立歴史資料館蔵、)、大阪の水帳絵図(大阪府立中之島図書館、大阪市立中央図書館、大阪経済大学図書館蔵)、江戸の沽券図(国立国会図書館蔵)の収集・系統的整理を行った。
(2) 三都における町屋指図の収集・整理
三都の町屋図面は数が限られているが、京都の町大工田中吉太郎家文書ほか、断片的な指図類を収集することをこころみた。入手した指図類は大阪道修町文書所収指図、京都六角町文書所収指図、前掲田中家文書、江戸白木屋文書所収指図、三井文庫所収越後屋店指図などである。これらをタイプ別に分類整理した。
(3) 三都における長屋の存在形態
上記、町屋指図の収集に併せて、町屋敷経営の実態が判明する絵図類の入手をこころがけた。これによって、長屋の存在形態が分析可能となる。具体的には三井文庫蔵越後屋指図、白木屋文書(東京大学経済学部所蔵)などの大店の町屋敷経営の一端が明らかになった。
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