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1997 年度 実績報告書

居住空間構成法による図式の発達に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650698
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

岡崎 甚幸  京都大学, 工学研究科, 教授 (80026062)

キーワード図式 / 幼児 / 発達 / 生活空間 / 箱庭療法 / 空間構成
研究概要

居住空間構成法は、著者らの開発によるもので、1/50の家具や人形、モジュール化された様々の大きさの壁などをホワイトボード上に配置して、具体的な生活空間を被験者に自由に表現してもらう方法である。その目的は治療ではなく、生活空間の潜在的な図式の解明にある。ホワイトボード上に具現化された道具の、構造化された配置、空間構成から、その背景にある潜在的な図式を解明する。本研究はこの方法によって3才から6才までの幼稚園児、約30人による約40回ほどの実験を行い、その結果を考察した。
実験結果の作品から感じられる特徴的な空間構成には以下のものがあった。偏在、一様分布、原始的囲い、正面性保持、方向保持、列状、家具による場の構成、出入り口的壁、衝突的壁、連続的壁、不完全囲い、完全囲い、不完全室群統括、包括的室、室群統括、廊下のある室群統括などの空間構成である。
以上の空間構成を顕現させた諸々の図式とその互いの関係は以下の通りである。1)場の意味が構造化されていない時の図式については、以下のものがある。道具の分布に関する偏在と一様分布、道具の方向に関する、正面性保持、ボードの枠の方向性保持がある。また原始的囲い、列状は分裂病者や知的障害児と同様に現れる。2)場の意味が構造化されている時の図式には以下のものがある。家具による大小様々な場の構成、これに壁が衝立や出入り口として、或いは壁のままL字型、コ字型に組み合わされる図式、さらにこの形式で広い範囲の複雑な空間まで構成されるものもある。全体を包括的に囲う図式もある。一方、家具によらず壁を抽象的に組み合わせて、最初から室や室群、さらに玄関や廊下によって全体を構成する図式がある。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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