研究概要 |
新しく発見された非線形光学結晶LiKB_4O_7とLiRbB_4O_7の絶対構造を単結晶X線回折により初めて決定した。これらの結晶は空間群P2_12_12_1(No.19)に属し同型であった。粉末中性子回折強度のリートヴェルト解析もまた、この構造を支持している。骨格構造は、(B_5O_<10>)^<5->グループによって連結された[100]方向に延びる(B_3O_8)^<7->チェーンからなっている。Chenらの陰イオングループ理論によれば、どちらのホウ酸グループの存在も、第二高調波発生(SHG)のような非線形光学効果にたいし非常に有用であることがわかっている。屈折率測定は、各結晶軸方向へ伝搬する入射光に対してSHGの非臨界位相整合条件が満たされることを示した。 紫外光光源という観点から、新しい紫外光レーザーCe^<3+>:LiCaAlF_6,Ce^<3+>:LiSrAlF_6,Ce^<3+>:LiSrGaF_6の結晶構造と光学的性質の関係を研究した。Ce^<3+>イオンは八面体サイトを占めるCa^<2+>あるいはSr^<2+>を置換している。一連の化合物の研究から、Ce^<3+>イオンの5d-4f遷移エネルギーとMF_6(M=Ca^<2+>あるいはSr^<2+>)の歪みには相関があることを初めて見出した。Ce^<3+>サイトの八面体結晶場は歪みを通じて5d-4f遷移エネルギーを変化させていることがわかった。
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