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1997 年度 実績報告書

ゼオライトを用いた均一分散技術による高熱耐力石英レーザー材料の開発とその産業応用

研究課題

研究課題/領域番号 09650735
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

中塚 正大  大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (20088462)

研究分担者 実野 孝久  大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (30162811)
藤田 尚徳  大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (70135755)
キーワードレーザー材料 / 石英 / ゾルゲル法 / ゼオライト / ネオジウム / 希土類元素 / 量子効率 / レーザー寿命
研究概要

本課題の研究目的は、石英を母材とした新規蛍光材料とりわけ耐熱性レーザー材料を創成しようとするものである。従来より塩化化合物をベースとして、ゾルゲル法や高温溶融法によって直接石英中に添加しようとするものであった。ネオジウムを対象として実施された石英への希土類元素の添加の研究は、いずれもネオジウムのクラスター化による蛍光寿命の極端な低下をきたすか、または数%を超える相当量の添加修飾イオンの導入によってネオジウムの酸素配位を制御しようとするものであって、石英の本来の特徴を低下させていた。
本研究で明らかにしつつある方法は、蛍光元素の均質分散を達成する新手法である。添加元素を、まずゼオライト結晶の構造的ボイド中に制御して封入し、その後石英母材中にゾルゲル法もしくはベルヌ-イ法によって混入させるものである。ゼオライトは石英としての焼結過程で崩壊し、その内部に制御配位された対象元素はその原子間隔を維持しつつ石英中に存在する。その結果クラスター効果は消失し添加元素は適度な原子間隔で配列される。蛍光寿命はYAGなどの結晶中に存在するものに比べても十分長い値を示し、量子効率も大幅に改善された。
ゼオライトの主構成物はシリコンとアルミニウムである。前処理におけるゼオライト中の添加濃度は30%程度になり、目的元素を数%添加する場合には、石英へのゼオライト添加によるゼオライト構成物は十分な低濃度となる。
本手法は希土類に限定されず、他の蛍光元素にたいしても制御された分散添加効果を発揮し、新材料創成技術として期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 藤本靖、中塚正大: "積分球とサーモパイルを併用した発光体の量子効率測定の新手法" レーザー研究. 25巻2号. 171-175 (1997)

  • [文献書誌] 岡田和之、中塚正大他: "KrFレーザーを伝送した石英ファイバーのHe-Neレーザー伝搬特性" レーザー研究. 25巻4号. 316-319 (1997)

  • [文献書誌] Y.Fujimoto and M.Nakatsuka: "A Novel Method for Uniform Dispersion of the Rare Earth Ions SiO2 Glass Using Zeolite X" Journal of Non-Crystalline Solids. No.215. 182-191 (1997)

  • [文献書誌] Y.Fujimoto and M.Nakatsuka: "Spectroscopic Properties and Quantum Yield of Cu Doped SiO2 Glass" Journal of Luminescence. No.75. 213-219 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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