研究概要 |
本年度は、供試材への加熱を均一に行い安定した実験を行うためイメージ炉を導入した。これにより、試料の試作を行い、均熱帯,昇温条件,降温条件などのデータを採取し、実験条件の確立を行った。作成した試料については接合強度の測定、走査型電子顕微鏡によるSEM,XMA像観察や粉末X線解析による反応生成物等の調査を行った。この結果、イメージ炉は均熱帯が広く、常時、試料への加圧が行えることから非常に安定した結果が得られることがわかった。また、中間層にアルミニウムを用いた鋳鉄とセラミックスの接合実験では、中間層の厚み2mm、実験温度883Kで、3.6ks間保持を行うことで約80MPaの接合強度が得られた。この界面では相互拡散が見られ、Fe2Al5、FeAl3等の金属間化合物が生成していた。 これらの結果を踏まえ、さらに、接合強度の向上を行うための方法について検討を行い、傾斜機能材料としての位置づけを行う。
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