研究課題/領域番号 |
09650755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
朝倉 健太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10111460)
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研究分担者 |
柴田 浩司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90011121)
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キーワード | 極低炭素鋼 / 純鉄 / 相変態 / a→γ変態 / γ→α変態 / 高温光学顕微鏡 / α結晶粒径 / ハイスピードカメラ |
研究概要 |
鉄鋼材料の変態挙動を“in-site(その場)"観察することが可能な「高性能・高温光学顕微鏡」を本年開発した。とくに申請者らはγ【tautomer】α変態挙動を調べるため、これまで論文報告がない100〜300℃/secの速い冷却速度を得る工夫、そして、この速い変態挙動を記録する高温顕微鏡を構築した。概略は以下のとおりである。 (1)試料の寸法は3mmφ×2mmtである。 (2)温度計測は(1)の試料表面、あるいは側面にPt-Rh熱電対をスポットウエルドにて溶接する。 (3)冷却ガスは、これまでの高純度Arガスから高純度Heガスに変えた。 (4)昇温時のα→γ変態挙動は汎用ビデオ(30frame/sec)を用いて記録する。昇温時の温度モニターはディスプレー上に表示できる。 (5)冷却時のγ→α変態は、本年購入したハイスピードビデオシステム(200frame/sec、約3.8sec)を用いて記録した。温度計測は超高速A-D変換器(500μs)を用いて一度メモリに蓄えた後、記録した画像に貼り付ける方式をとった。 (6)以上、実験の効率化を図るためハイスピードビデオシステムのイメージメモリボードから画像取込と同時に直流5Vの信号が出力するようにして、(1)加熱ステージ電源のoff、(2)試料にHe冷却ガスを流出、(3)冷却速度をモニタする。などを自動化した。 本年、新しく開発した高性能・高温光学顕微鏡を用いて、予備実験を行った。この結果、申請者らは極低炭素鋼の場合、α結晶粒径は冷却速度に依存しないことを報告してきたが、理由は不明であった。予備実験に用いた0.004wt%C-Fe(極低炭素鋼)の場合、冷却速度が104℃/secにおいて、γ結晶粒界はα結晶粒の成長の妨げにはならないことがわかった。また、α→γ変態温度は905℃、γ→α変態温度は820℃であった。
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