研究課題/領域番号 |
09650761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
布垣 昌伸 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10208275)
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研究分担者 |
西浦 徹也 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50112066)
北浜 克煕 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20029903)
江村 修一 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90127192)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 耐熱材料 / サーメット / セラミックス / 傾斜機能材料 / 炭化 / 窒化 / 複合材料 / 直接改質 |
研究概要 |
本研究により純金属Ta,Zr及び金属間化合物TiAl材料の表面を、プラズマプロセスにより直接的に炭化或いは窒化物セラミックスに内外に先駆けて改質することができた。即ち、表面被覆法ではなく、金属表面を直接的にメタルセラミックス(サーメット)化することにより、母材に金属の性質を保持し、表層部にセラミックスの特徴を持たせ、界面及び改質層に濃度勾配を付与することにより、セラミックスの脆性を補強し、熱伝導性、耐剥離性を改善し、機械加工が容易で、耐超高温の、傾斜機能性をもつ、新種のセラミックス・金属複合材料を創製することができた。 代表的成果としては、各2mm厚で板状のタンタルTa、ジルコニュウムZr、金属間化合物TiAlの表面を数10μm以上の暑い炭化物・窒化物サーメットTaC、ZrC、TaN、ZrN、TiAlNに直接改質できた。即ち、耐熱材料中で最高融点4000℃のTaC化合物についてはプロセス温度:時間=Tp:1300℃:t:3hのとき、厚さTh:32μm硬度Hv:5000kg/mm^2の試作目的に合致した改質層が得られた。ZrC/ZrNについては、各Tp:1300/1400℃、t:3/5hのとき、Th:130/50μm、Hv:1300/3000kg/mm^2の化合物層が生成できた。最新耐熱材料のTiAlの窒化処理では表面硬度を約3000Hvと増大できたが、800/1000℃の高温酸化テストに対しては酸化抑制効果は見出せなかった。 なお、先述のTaCサーメット化では前処理として短時間の20MeV電子線照射を実施し、非照射に比べ改質層の厚さが約4倍に増加する線量を見出した。また、申請中の科研費助成が認められて今後も本課題について、材料および改質反応の種類-炭化、窒化、酸化、ホウ化、ケイ化、硫化、或いは、それらの混合反応-を拡張して研究を続ければ、幾つかの実用的な新メタルセラッミクス材料の創製を必ずや実現できる見込みがある。
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