研究課題/領域番号 |
09650763
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
仲井 清眞 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60038114)
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研究分担者 |
大坪 博之 愛媛大学, 工学部, 助教授 (30036248)
大森 靖也 愛媛大学, 工学部, 教授 (10233280)
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キーワード | 半導体 / 複合材料 / セラミックス / 金属間化合物 / 相分解機構 / 人工界面 / 界面構造 / 構造解析 |
研究概要 |
Si半導体におけるintrinsic gettering効果に及ぼす酸素析出物の析出過程を高分解能透過型電子顕微鏡法等を駆使して詳細に調べた結果、析出初期には、nmスケールの板状で存在するが、数100nmの大きさまで成長すると共に、非晶質から結晶質へと変化し、析出物周囲の弾性歪の増大傾向が明確になった。Intrinsic gettering効果を向上さすためにはこの弾性歪ならびに析出物密度の増大が必要である。現時点で、析出機構の解明と同時に析出物密度の増大を計るための熱処理条件を明確にしつつある。 人工界面の熱力学的平衡状態までの変遷過程を結晶学的に検討している。一例として、核融合炉壁候補材料の1つであるMo-TiC系に着目して研究に取り組んでいる。Mechanical alloyingによる本系粉末にHIPを施した後、高温領域で等温保持し粒成長過程につれての構造変遷を解析した。その結果、Mo微粒子の顕著な回復・再結晶ならびにTiCのMo中への固溶とTi富化された第2相の顕著な粒界析出が生じ、粒界破壊による脆化防止に効果のあることを明かにしている。 セラミックスや金属間化合物においては、高温領域での相分解が特徴であり、その速度も大きい場合がある。かつ、組成分配および格子不変変形を伴う相変態が生ずる場合がある。本研究では、これらの特異な現象の機構解明に努力する。実用的観点から延性に優れたβ相を含むTi-Al基金属間化合物の相分離機構解明に取り組んでおり、すでに、本機構(Shear-Assisted Diffusional Mechanism)が働いていることを明確にしている。この場合には、 高温での異相界面の整合性が良いと考えられる結晶方位関係および晶癖面が形成され、今後、高温での界面構造の解析が望まれる。
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