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1997 年度 実績報告書

ナノクリスタルの腐食および応力腐食割れ挙動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09650771
研究種目

基盤研究(C)

研究機関同志社大学

研究代表者

御牧 拓郎  同志社大学, 工学部, 教授 (20066244)

研究分担者 橋本 敏  京都大学大学院, 工学研究科, 助教授 (50127122)
キーワードSevere Plastic Deformation / 超微細結晶 / 粒界転位 / 粒界選択腐食 / 微小局部電池 / 定電位腐食 / アノード分極
研究概要

Severe Plastic Deformation(SPD)法により平均結晶粒径200nm,直径19mmの純銅超微細結晶(UGF)を作製し,厚さ3mmの試料を切り出した.試験片は加工のまま(Statel)と,2種類の熱処理を行いState2(200℃,3min焼鈍;平均粒径200nm)とState3(550℃,30min焼鈍;平均粒径20μm)の3種類の試験片を作製した.これらについて,分極特性,定電位腐食試験,表面観察を行いそれぞれの腐食挙動を検討した.
その結果,アノード分極曲線の形状は通常の銅のそれと変わりはないが,大変形を施したState1の電流密度は粒界転位密度の低下ならびに粒内弾性ひずみを解放したState2のそれより低い耐食性が改善されることが明らかとなった.これは,State1は非常に高い粒界転位密度を有しているが,またそれに伴い粒内に弾性ひずみを誘起している.したがって粒界での腐食ポテンシャルは非常に高いが,粒内も高い腐食ポテンシャルを持つ.一方,State2焼鈍により粒界転位密度の減少と,それに伴う粒内弾性ひずみの解放により,両者の腐食ポテンシャルは低下するが,その差は逆にState1より大となり腐食溶解を助長するためである.State3では再結晶により粒界優先腐食が非常に顕著となるが粒界および粒界3重点の全体席に占める割合が非常に小さいため,腐食電流密度は最も小となることなどを明らかにした.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Vinogradov: "On the corrosion behaviour of utlra-fine grain copper" Acta Materialia. (in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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