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1998 年度 実績報告書

レーザープロセシングによる時効析出強化型材料の構造化および機能化

研究課題

研究課題/領域番号 09650787
研究機関大阪大学

研究代表者

廣瀬 明夫  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70144433)

研究分担者 黒澤 伸隆  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50283718)
上西 啓介  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80223478)
小林 紘二郎  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70026277)
キーワードレーザープロセシング / レーザー溶接 / 時効析出強化型材料 / 構造化 / 機能化 / 熱処理型Al合金 / Ni基超合金 / 速度論的検討
研究概要

本年度は、時効析出物の固溶および成長過程の速度式を溶接部に適用し、溶接部の材料特性を予測する手法を確立した。また、Ni基超合金のレーザビーム照射による表面溶体化処理を行って、それによる水素脆化感受性低減効果を明らかとした。得られた成果の概要を以下に記す。
1. レーザービーム溶接部における時効析出物の固溶および成長過程の速度論的検討
昨年度に引き続いて、再現熱サイクル試験によって、熱処理型Al合金および時効析出強化型Ni基超合金における時効析出物の分解および成長挙動の観察と硬さ変化の測定を行い、これらから時効析出物の熱サイクル過程における成長過程および固溶過程の速度式を求めた。次に、レーザービーム溶接部における熱サイクルを熱伝導解析により求め、これに前記速度式を適用して溶接部の組織、硬さ分布の予測を行い、実験結果と比較検討した。その結果、予測値と実測値は良好な対応を示し本予測手法が有効であることが分かった。次にこの手法を用いて、熱源や入熱の異なる溶接部での硬さ特性をシミュレーションした結果、レーザー溶接は従来のアーク溶接に比べ熱影響による軟化幅が小さく、かつ入熱が変動した場合の軟化幅の変動も小さいため時効析出強化型材料の溶接に適したプロセスであることを定量的に明らかにした。
2. レーザービームによる時効析出強化型材料の表面機能化
時効析出強化型Ni基超合金の表面にレーザービームを照射し表面溶体化域を形成した。その際、表面を溶融させずに所定の深さの溶体化域を形成するレーザー照射条件を実験的に求めるとともに、上記1.で得られた速度式を用いて予測する手法も確立した。得られた表面溶体化による軟化処理材の水素脆化感受性を検討した結果、表面軟化処理材の水素収蔵下での靭性は処理しない場合の2倍に上昇し、表面溶体化処理により水素脆化が大幅に低減されることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Akio Hirose: "Microstructure and Mechanical Properties of Laser Beam Welded Inconel 718" International Journal of Materials and Product Technology. 13・1/2. 28-44 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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