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1999 年度 実績報告書

電解析出Ni-Wアモルファスおよびナノ結晶合金の作製と機械的性質

研究課題

研究課題/領域番号 09650793
研究機関姫路工業大学

研究代表者

山崎 徹  姫路工業大学, 工学部, 助教授 (30137252)

研究分担者 荻野 喜清  姫路工業大学, 名誉教授 (10047574)
キーワードアモルファス材料 / ナノ結晶材料 / 電解析出法 / Ni-W合金 / 機械的性質
研究概要

本研究は、LIGAプロセスを利用したマイクロ部品の作製に利用できる高強度・高靭性のNiーW電解析出合金を開発したものである。従来の硬質電解析出合金はいずれも非常に脆く、マイクロ部品材料としては利用できなかったが、本論文においては最高引張強度が1400MPaを超え、高靭性を有する電解析出Ni-W合金を作製している。
電解浴はクエン酸三ナトリウム及び塩化アンモニウムを錯化剤としたNi-W合金浴としている。高強度・高靭性のNi-W合金が得られる浴温度は、クエン酸濃度が低下するほど、低下する傾向にあり、クエン酸添加量が0.14mol/Lのとき、最適電解浴温度は323Kとなり、LIGAプロセスに適応できる333K以下で電解析出できることが確認している。この時のNi-12at.%W合金の構造は平均結晶粒径が5nm以下となり、ビッカース硬度はHV600以上となり、引張強度は最大1400MPaにまで達することを示した。浴温が348Kになると、W含有量は増大し、アルモファス構造を有するNi-20.5 at.%W合金が得られた。この時のビッカース硬度は約HV700となり、引張強度は最大2333MPaを記録した。これら合金に熱処理を加え、種々の結晶粒サイズの試料を作製し、硬度の結晶粒サイズ依存性をしらべている。その結果、平均結晶粒径が約12nm以上ではホールペッチの関係式に従って、結晶粒径の減少とともに硬化したが、それ以下の結晶粒径になると、逆ホールペッチの関係が認められることを明らかにしている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Yamasaki: "Formation of Ductile Amorphons and Nanocryptalline Ni-W Alloys by Electrodeposition"Plating & Surface Finishing. (in press)(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] T.Yamasaki: "Formation of Ductile Amorphous Ni-W and Fe-W Electrodeposits and Their Nanocrystalligation"Proc.of Solid-Solid Phase Transformation. vol.2. 1247-1250 (1999)

  • [文献書誌] 山崎 徹: "電解析出法によるマイクロ部品用高強度材料の開発"金属. 69. 404-412 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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