研究課題/領域番号 |
09650804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柴田 浩幸 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (50250824)
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研究分担者 |
鈴木 幹雄 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (10261471)
江見 俊彦 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (30250822)
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キーワード | 鋼 / 固液界面 / 臨界凝固速度 / 補足 / 押し出し / 介在物 / 共焦点走査型レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
鋼の凝固時に凝固殻に気泡や介在物が補足される機構を明らかにすることは、超清浄鋼の製造、介在物の均一分散による鋼の特性の向上に重要である。本年度は、平滑な鋼の結晶の固液界面に介在物が補足されるか、押し出されるかを共焦点走査型レーザー顕微鏡を用いてその場観察を行い以下の結果を得た。凝固速度と補足または押し出される介在物の大きさの関係を整理し、介在物が補足される場合の鋼の結晶の臨界凝固速度Vc(μm/s)と介在物半径r(μm)の間には、アルミナ介在物ではVc=60/r、CaO-Al2O3-SiO2系の溶融球状介在物の場合には、Vc=23/rの関係を見出した。介在物が捕捉される場合には、介在物に近接する鋼結晶が優先的に凝固し、介在物を捕捉することがわかった。これは、鋼より熱伝導率の低い介在物が固液界面の前面に存在するため、融液からの熱の供給が妨げられるためと考えられる。有限要素法による伝熱解析から介在物が熱流を阻害し、介在物に近接する鋼結晶が優先的に凝固することを確認した。一方、介在物が押し出される場合では、介在物を押出した鋼結晶中に溝が形成された。これは、介在物によって鉄原子の固液界面への供給が妨げられたためと考えられる。従来理論を用いて介在物に作用する力の釣り合いを定量的に評価したが、観察した臨界凝固速度を定量的に説明するに至らなかった。これは理論と物性値の両方にあいまいさがあるためであり、さらに検討が必要である。
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