研究課題/領域番号 |
09650826
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大嶋 正裕 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60185254)
|
研究分担者 |
車田 研一 京都大学, 工学研究科, 助手 (80273473)
谷垣 昌敬 京都大学, 工学研究科, 教授 (30027148)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
キーワード | 発泡成形 / 物理発泡 / 高分子材料 / ポリプロピレン / 計算機シミュレーション |
研究概要 |
高分子樹脂を微細発泡させる技術は、材料の削減、成形品の軽量化の観点から、プラスチック産業において重要な成形技術の一つである。特に、近年、樹脂相内にできる気泡径を10μm以下に微細化することにより、従来の発泡体に比べ材料強度が飛躍的に向上した発泡体を製造できることが報告され、高分子樹脂の微細化発泡技術が新たな注目を集めた。 本研究では、所有の押出機によるポリプロピレン発泡シートの製造と本助成で作成したバッチ式発泡実験装置を用いた実験をもとに、樹脂中の気泡形成のモデルを構築し、シミュレーションにより、気泡の微細化の検討を行った。 平成9年〜10年度にわたる研究において、高分子発泡体の気泡径ならびに気泡密度を適確に制御しより微細な発泡体を製造するための技術の確立を目指した。平成9年には、バッチ式物理発泡の基礎的な実験ならびに発泡機構のモデル化の研究をおこなった。平成10年には、得られた定量化モデルを使って、発泡シミュレーションを行い気泡径の微細化、高密度化に必要な操作条件・ダイの設計条件を検討するとともに、連続製造における気泡微細化についても実験的に検討した。 結果、シミュレーションモデルは、バッチ式および連続式発泡成形過程をある程度定量的に表現できるものが完成できた。今後は、物性データの精度を上げることにより、さらなる定量性の向上を図らなければならない。 また、微細化していくうえでは、樹脂中への溶解ガス濃度・減圧速度・冷却による気泡の安定化が重要な操作因子となることが明らかとなった。最適な減圧速度を実現しうるためのダイの形状のあり方が今後の課題として残った。
|