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1998 年度 実績報告書

酵母の染色体DNA長多型の誘発機構解析と有用遺伝子増幅への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09650884
研究機関福山大学

研究代表者

壷井 基夫  福山大学, 工学部, 教授 (60047404)

キーワード酵母 / S.cerevisiae / 第III番染色体 / 染色体DNA長多型 / FIG2遺伝子 / 遺伝子増幅
研究概要

Saccharomyces cerevisiaeの第III番染色体DNAの長さは約350kbpである。しかし、本研究室の保存株の中に同染色体DNA長が450kbpである株があり、この株は減数分裂に伴って同DNA長が100kbp単位で高頻度に多型を起こす。この多型の誘発機構を解明することにより、染色体を人為的に改変する新しい染色体操作の方法を開発することを目的としている。また、この多型を起こすDNA上に有用遺伝子を挿入し、人為的に有用遺伝子を染色体上で増幅し、細胞内でのその遺伝子産物の量を増加させることも目的の一つである。
多型を起こす450kbpの第III番染色体DNAでは、THR4遺伝子座からHMK遺伝子座に至る約100kbpのDNA領域が重複して存在していることを明らかとした。また、減数分裂の際にその領域内で不等交叉が起こる事により、染色体DNA長が約100kbp単位で多型を起すと推論した。
次に、重複DNA内にFIG2遺伝子が存在し、この遺伝子量が増加すると接合能が低下するという現象を発見した。
そこで、この遺伝子内に目的とする遺伝子を挿入すると、FIC2遺伝子が破壊されるために、接合能の低下を防ぐことができ、かつ、その遺伝子の量を増加することができると考えられる。そこで、この可能性を検証するために、FIG2遺伝子内にURA3遺伝子を挿入することによりFIC2遺伝子を破壊する操作を行った。現在・この破壊株を用いて、染色体DNA長多型を誘導しURA3遺伝子のmRNAを測定することにより、実際に遺伝子産物の増加が起こっているのかを調べている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Taisuke Hisatomi: "A short region from the LEU2 gene of Saccharomyces cerevisiae functions as an ARS in the yeast Saccharomyces exiguus Yp7-IL・3." Current Microbiology. 37. 426-430 (1998)

  • [文献書誌] Taisuke Hisatomi: "Identification of the orotidine・5' phosphate decarboxylase gene and development of a transformation system in the yeast Saccharomyces exiguus Yp74L・3." Bioscience,Biotechnology and Biochemistry. 62・11. 2280-2282 (1998)

  • [文献書誌] Taisuke Hisatomi: "DNA sequence of the β・isopropylmalate dehydrogenase gene and phylogenetic analysis of the yeast Saccharomyces exiguus Yp74L・3." Journal of Bioscience and Bioengineering. 87・1. 15-18 (1999)

  • [文献書誌] Taisuke Hisatomi: "The autonomously replicating sequence(ARS)of the yeast Saccharomyces exiguus Yp74L-3." Current Microbiology. 38. 122-125 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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