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1998 年度 実績報告書

グルコサーマル法による熱力学的に不安定な複合酸化物の合成

研究課題

研究課題/領域番号 09650922
研究機関京都大学

研究代表者

井上 正志  京都大学, 工学研究科, 助教授 (30151624)

キーワードグリコサーマル反応 / 複合酸化物 / 固溶体 / 表面積 / 表面エネルギー / 超微粒子 / コロイド溶液
研究概要

当報告者らが開発し,種々の酸化物微結晶の合成法であることを明らかにしているグリコサーマル反応が,準安定相複合酸化物の一般的な合成法となり得ることを示すことを目的として,本年度はインジウムアルコキシドと希土類酢酸塩,アルミニウムイソプロポキシドとガリウムアセチルアセトナート。チタニウムアルコキシドとケイ酸テトラエチルの反応などを詳細に検討した。前者の反応では希土類酸化物-酸化インジウム固溶体が生成するが,構造未知の複合酸化物も生成することを見出した。2番目のの反応ではγ-アルミナ-酸化ガリウム固溶体が生成し,反応温度を低下させることにより,極めて高い表面積を持つ生成物を得ることができた。最後の反応でも,熱力学的には不安定なアナタースにケイ素が固溶した生成物が得られ,この反応の場合にも,反応温度を低下させることにより極めて高い表面積を持つ生成物が得られた。このような高表面積酸化物は,表面エネルギー分だけ,通常の結晶より不安定であり,このような生成物が得られるのは,原料のアルコキシドが熱力学的に極めて不安定であり,このアルコキシドの不安定性が生成物の結晶化に直接利用され,反応が大きな推進力を持っているためと考えられた。また,このような検討の過程で,金属セリウムを2-メトキシエタノール中で直接反応させると250℃で20A程度も粒径を持つセリアの超微粒子を含む透明コロイド溶液が直接得られることを見出した。この系でも金属セリウムが酸化されるという非常に大きな反応の推進力を持っていることが,この特異な生成物を与える要因と考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Inoue ら: "Glycothermal Synthesis of Alumina-Gallia Salid Solution" Catalysis Letters.(発表予定).

  • [文献書誌] M.Inoue ら: "Transparent colloidal solution of 2nm particles of ceria" Chemical Communications.(発表予定).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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