研究課題/領域番号 |
09650924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三宅 通博 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (30143960)
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研究分担者 |
松田 元秀 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (80222305)
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キーワード | マイクロクラスター / ゼオライト / アルミノリン酸塩モレキュラーシ-ブ / ホスト・ゲスト反応 / ポリピーロール / ニトロアニリン異性体 / 導電性 / 非線形光学性 |
研究概要 |
本年度は、ゼオライトベータとアルミノリン酸塩モレキュラーシ-ブであるAlPO_4-5の格子空間での機能性クラスターの合成と評価を行った。 1.ゼオライトベータにおいては、重合開始剤であるFe(III)イオンが骨格内に存在する場合(含鉄ベータ)と格子空間内に存在する場合(イオン交換鉄ベータ)とについて、合成した導電性ポリピロールクラスターの評価を行った。含鉄ベータにおいては、Fe(III)イオンは4配位構造をしており、イオン交換鉄ベータとほぼ同量のポリピロールクラスターを包蔵した。しかしポリピロールクラスターの電子構造には明確な差が見られた。すなわち、含鉄ベータに包蔵されたポリピロールクラスターはバイポーラロン状態であるのに対し、イオン交換鉄ベータ内にはポーラロン状態のポリピロールクラスターが存在することを見いだした。 2.AlPO_4-5の格子空間でo-、m-、p-ニトロアニリンクラスターを合成し、包蔵量と非線形光学特性(第二高調波発生)との関係をニトロフェノールクラスターと比較検討した。包蔵量の序列はニトロフェノールクラスターの場合と同様に、m-<p-<o-ニトロアニリンとなり、o-ニトロアニリンが最大14msaa%包蔵された。第二高調波の強度の序列はm-<p-<<p-ニトロアニリンとなり、ニトロフェノールクラスターの場合(m-<p-<o-ニトロフェノール)と異なった。またo-およびp-ニトロアニリンクラスターによる第二高調波は包蔵量依存性を示すのに対し、m-ニトロアニリンクラスターによるそれはm-ニトロフェノールクラスターと同様に、殆ど包蔵量に依存しないことを見いだした。
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