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1997 年度 実績報告書

細孔が高度に制御された活性炭繊維の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09650939
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

玉井 久司  広島大学, 工学部, 助教授 (40106802)

キーワードメソポア / 活性炭繊維 / 希土類金属錯体 / ピッチ / 吸着
研究概要

細孔径が2-50nmのメソポアが高度に発達した活性炭素繊維を合成することを目的に、イットリウムアセチルアセトナート等の希土類金属錯体を含有するピッチ繊維を水蒸気賦活することにより活性炭素繊維の合成を試みた。希土類金属錯体を含有するピッチは金属錯体およびピッチのテトラヒドロフラン溶液を混合後これらの溶媒を減圧除去し、さらにエア-ブロ-イングにより多環芳香族の縮合度を上げた後紡糸することにより得た。得られた活性炭素繊維のポアサイズ、比表面積等の細孔特性を窒素吸着法により調べた。イットリウムアセチルアセトナートを含有するピッチを用いた場合、比表面積が大きくメソポアが高度に発達した細孔の制御された活性炭素繊維が得られた。他にアルミニウム及びチタン錯体を含有するピッチについて検討したが、メソポアの発達はみられなかった。イットリウムアセチルアセトナート含有ピッチから得られた活性炭素繊維中のイットリウムの状態を電子線プローブマイクロアナライザーで調べた結果、酸化イットリウムが活性炭素繊維中に均一に分散していることが認められた。メソポアが発達した活性炭素繊維中の場合巨大分子の吸着性に優れると考えられる。得られたメソポアが発達した活性炭素繊維への、分子サイズの大きい直接染料およびシクロデキストリンの吸着性を調べた。これらの巨大分子は他の金属錯体含有ピッチから得られた活性炭素繊維および市販のミクロポアが発達した活性炭素繊維に対してほとんど吸着しないにもかかわらず、イットリウムアセチルアセトナート含有ピッチから得られたメソポア活性炭素繊維にはよく吸着した。本研究で得られたメソポア活性炭素繊維が巨大分子の吸着性に優れることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Tamai: "Extremely Large Mesoporous Carbon Fibers Synthesized by ・・・・・" Ad.Materials. 9,No.1. 55-58 (1997)

  • [文献書誌] 佐々木雅彦: "イットリウム錯体含有ピッチから得られたメソポア活性炭繊維の吸着特性と酸処理" 炭素. 1998 No.181. 20-26 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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