• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

第14族化合物の選択的官能基化触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09650953
研究機関北海道大学

研究代表者

辻 康之  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30144330)

キーワード触媒素反応 / 酸化的付加反応 / ビス(シリル)錯体 / ビス(スタニル)錯体 / 単分子分子内回転 / X線構造
研究概要

本年度は14族化合物の選択的官能基化触媒を開発するために、その鍵となる触媒素反応ならびに反応機構の解明のために有機第14族化合物と遷移金属錯体との化学論反応を行った。遷移金属錯体としては前年度の触媒反応において最も活性が高かったパラジウムおよび白金ゼロ価錯体を用いた。錯体触媒反応においては触媒反応の開始段階である酸化的付加反応の生成物錯体の構造,電子状態,反応性を明らかにすることを試みた。有機第14族化合物としては、l,3-ジエン、オレフィンへの付加反応に高い活性を示したスズ-スズ間に直接結合を有するジスタナンならびにケイ素-ケイ素間に直接結合を有するジシランを用いて、酸化的付加錯体をアニオン法そして実際に酸化的付加反応を用いて合成した。そして、これら酸化的付加錯体の単結晶を得、錯体のX線構造を明らかにした。その結果これらは、以前報告・したビス(スタニル)ビス(ホスフィン)白金錯体と同様ねじれた平面4配位構造を有していることを明らかにした。その二面対角は17゚から38゚であった。また、溶液状態のNMRスペクトルを検討した結果、単分子分子内回転に起因するフラクショナルな挙動が存在することを明らかにした。さらに固体状態のCPMAS固体NMRを測定し、固体状態と溶液状態の錯体の挙動を比較検討した。これらの研究により一連の触媒反応の鍵段階の挙動を明らかにし、14族化合物の選択的官能基化触媒の開発に関する多くの知見を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Tsuji: "Structure and Facile Unimolecular Twist-Rotation of cis-Bis (silyl) bis (phosphine)-platinum and cis-Bis (stannyl) bis (phosphine) palladium Complexes" Organometallics. 17. 507-512 (1998)

  • [文献書誌] Y.Tsuji: "Palladium-Complex-Catalyzed Cyannation of Allylic Carbonates and Acetates Using Trimethylsilyl Cyanide" Organometallics. 17. 4835-4841 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi