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1997 年度 実績報告書

アリル型有機金属試薬を用いるイミン類の新規触媒的不斉アリル化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09650955
研究種目

基盤研究(C)

研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

伊津野 真一  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (50158755)

キーワード不斉アリル化反応 / アリルホウ素化合物 / N-保護イミン / N-シリルイミン / N-アルミニウムイミン / N-ボリルイミン
研究概要

本研究ではプロキラルなC=N不飽和結合に対するアリル型有機金属試薬の付加反応における立体選択性について検討を行った。
基質として用いたイミンは、種々のN-保護イミンを用いた。具体的には、N-シリルイミン、N-アルミニウムイミン、N-ボリルイミン、N-スルフェンイミン、N-トシルイミン、N-ジフェニルホスフィノイルイミン、N-トリチルイミンについて不斉アリル化反応を行った。アリル化剤は主にアリルホウ素化合物を用いた。まず不斉反応を検討する前に上記のイミン類の反応性を調べるために、トリアリルボランとの反応を試みた。N-保護基の嵩高いN-トリチルイミン、N-ジフェニルホスフィノイルイミン、N-トシルイミンではほとんど目的のアリル化反応は進行しなかった。N-トシルイミンはアリルグリニヤ試薬とは反応することがわかったので不斉修飾アリルグリニヤ試薬による反応を行ったが、不斉選択性は10%程度であった。その他のメタロイミン類は比較的良好な反応性を示したので、これらについて不斉アリル化を行った。
不斉アリル化剤には、不斉修飾したアリルホウ素化合物を用いた。不斉修飾剤として、テルペン(ピネン、カレン)誘導体、光学活性ジオール、アミノアルコール、N-スルホニルアミノアルコール、N-スルホニルアミノ酸を用いた。メタロイミンのなかでもN-シリルイミンは最も反応性に優れており、-100℃でもアリル化反応が進行した。とくにノルエフェドリンから誘導したN-スルホニルアミノアルコールで不斉修飾したアリルホウ素試薬を用いると、94%eeのエナンチオ選択性が達成され、これはイミンのエナンチオ選択的アリル化におけるこれまでの最高の値である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Itsuno他: "Enantioselective Allylation of N-(Trimethylsilyl)benzaldehyde Imine using Polymer-Supported Chiral Allylboron Reaqents" Tetrahedron:Asymmetry. 8. 1731-1734 (1997)

  • [文献書誌] S.Itsuno他: "Enantiopure N-Sulfonylamino Alcohols and Their Copolymers as Chiral Auxiliaries for the Highly Enantioselective Allylboration" Reactive & Functional Polymers. (1998)

  • [文献書誌] S.Itsuno他: "Preparation of Both Diastereomers of Homoallylic Amines by Allylmetalation of Methyl N-Benzylidene-(S)-valinate" Synlett. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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