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1999 年度 実績報告書

パラジウム錯体触媒の体系化と有機合成反応への展開

研究課題

研究課題/領域番号 09650962
研究機関鳥取大学

研究代表者

木地 實夫  鳥取大学, 工学部, 教授 (60026002)

研究分担者 辻 二郎  東京工業大学, 名誉教授 (00016685)
岡野 多門  鳥取大学, 工学部, 助教授 (20112104)
キーワードパラジウム触媒 / カルボニル化 / オレフィン-CO共重合 / ビス-π-アリルパラジウム
研究概要

一酸化炭素やエチレン、ブタジエンのような安価で容易に得られるものを原料に用いる合成反応を中心に、機能性分子の新規な合成法の確立、および従来の合成反応の再検討による反応機構の解明など、パラジウム触媒の一層の有用性を実証することを目的に以下の反応を検討した。
1 パラジウムおよび銅触媒を用いてエチレンと一酸化炭素、スチレンと一酸化炭素の共重合反応を調べた。温和な条件で反応が進行して、粉末状のポリマーが得られた。これらのポリマーは一般に有機溶媒に不溶であるので、その構造を熱分解-GCで分析し、いずれも1、4-ジケトン構造の完全な交互共重合体であることを明らかにした。
2 Heck反応によりエチレンとハロアレーンから、スチレン、スチルベン誘導体と、各種ポリフェニレンビニレンを合成した。
3 ビス-π-アリルパラジウムはamphiphilicな性質をもつことに着目して、ビス-π-アリルパラジウムを中間体とする反応、すなわち、中性条件下、塩化アリルとアリルスズを用いるプロ求核剤のアリル化(いわゆる辻-Trost反応)、およびプロ求核剤と求電子剤のアルデヒドの共存下、ブタジエンのテロメル化と環化共二量化を再検討し、その反応機構を明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] F.Bertini: "Thermal Degradation of Alternating Styrene-Carbon Monoxide"J.Anal.Appl.Pyrolysis. 49. 31-42 (1999)

  • [文献書誌] Jitsuo Kiji: "Palladium-Catalyzed Arylation of Ethylene"J.Mol.Catal.. 147. 3-10 (1999)

  • [文献書誌] 辻 二郎: "π-アリルパラジウムの化学の誕生と発展"有機合成化学協会誌. 57、12. 1036-1050 (1999)

  • [文献書誌] Jitsuo Kiji: "A Convenient and General Synthetic Method for Photochromic Fulgides by Palladium-Catalvzed Carbonvlation of 2-Butyne-1,4-diols"Mol.Cryst.Liq.Cryst.. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Yasushi Yokoyama: "Highly Diastereoselective Photochromic Cyclization of a Bismethylenethienylfulgide"Chem.Lett.. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 木地実夫: "有機工業化学 そのエッセンス(分担執筆)"裳華房. 313 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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