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1998 年度 実績報告書

ナノスケール空間での高分子鎖の結晶化と高次構造制御

研究課題

研究課題/領域番号 09650992
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

野島 修一  北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (20156194)

キーワード結晶性-非晶性ブロック共重合体 / ミクロ相分離構造 / 結晶化過程 / 融解過程 / 高次構造制御
研究概要

ブロック共重合体を含むポリマーアロイ中に形成する高次構造制御方法の確立を最終目的として、結晶性-非晶性2元ブロック共重合体系での高次構造再配列過程(結晶化過程と融解過程)と最終高次構造を種々の手法を用いて調べた。一般にポリマーアロイ中では、成分鎖の結晶化による高次構造形成の駆動力は大きく、この結晶化を利用して高次構造を設計することはむづかしい。そこで、結晶化前に存在するブロック共重合体自身の作るミクロ相分離構造に着目し、この構造の安定性とひき続く結晶化との関連について考察した。本年度は特に、ブロック共重合体の結晶化過程だけでなく、融解過程も積極的に調査し、これを利用した高次構造制御について検討を加えた。以下、本年度に行った研究概要を箇条書きする。
(1) 非晶性ブロック鎖に高ガラス転移温度を持つ成分を導入し、ガラス化した各種ミクロ相分離構造内で結晶化を試みた。特に、ブロック共重合体の組成の変化が結晶化の駆動力と最終高次構造に与える影響について解明した。
(2) ラメラくり返し構造→ミクロ相分離構造の高次構造再配列(融解過程)について調べ、非常に特異的な融解過程を発見した。これを利用して、ブロック共重合体中の高次構造をより的確に制御できる可能性を示した。
前年度に得られた知識と本年度の研究結果を総合することにより、結晶化を利用したポリマーアロイの高次構造制御方法確立に対する足掛かりが得られた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Nojima: "The Effect of Glass Transition Temperature on the Crystallization of ε-Caprolactone)-block-Butadiene Diblock Copolymers." Polymer. 39(8-9). 1727-1734 (1998)

  • [文献書誌] S.Nojima: "Time-Resolved Small-Angle X-ray Scattering Studies on the Melting Behavior of Poly(ε-caprolactone)-block-Polybutadiene Copolymers." Polymer Journal. 30(8). 968-975 (1998)

  • [文献書誌] S.Nojima: "Effects of Copolymer Composition on the Crystallization and Morphology of Poly(ε-caprolactone)-block-polystyrene." Polymer Journal. 30(12). 628-634 (1998)

  • [文献書誌] S.Nojima: "Melting Behavior of Poly(ε-Caprolactone)-block-polybutadiene Copolymers." Macromolecules. (印刷中). (1999)

  • [文献書誌] 野島修一: "結晶性ブロック共重合体の高次構造形成" 繊維学会誌. 55(1). 9-13 (1999)

  • [文献書誌] 野島修一: "放射光による結晶性-非晶性ブロック共重合体の構造形成の解析" 高分子加工. (印刷中). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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