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1998 年度 実績報告書

無秩序状態における2元ブロック共重合体準希薄溶液の構造と粘弾性

研究課題

研究課題/領域番号 09650994
研究機関名古屋大学

研究代表者

高橋 良彰  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (40188066)

研究分担者 松下 裕秀  東京大学, 物性研究所, 助教授 (60157302)
キーワード無秩序状態 / 2元ブロック共重合体 / 粘弾性 / 中性子小角散乱 / 揺らぎ / 流動抑制効果
研究概要

昨年度、秩序-無秩序転移(ODT)の条件を決定した組成比がほぼ1:1のポリスチレン-ポリ2ビニルピリジン(SP)2元ブロック共重合体のうち、重水素化ポリスチレン-ポリ2ビニルピリジン2元ブロック共重合体(DP-20:分子量36万)の溶液を用いて、ODT近傍の無秩序状態で粘弾性の検討を行った。その結果、昨年までのSPの結果と同様に粘性パラメータは振動実験、定索流動実験の結果が共に構成成分単体(両者はほぼ等しい)の値とほぼ等しいこと、一方振動実験で得られる弾性パラメータは、構成成分単体の値(両者はほぼ等しい)よりも2ないし3倍大きな値を示すが、定常流動実験から得られる弾性パラメータの値は構成成分の値にほぼ等しいことが明らかになった。濃度を変化させて行った中性子小角散乱の測定からは、ODTから離れてもほとんど散乱に変化がない、すなわちかなり広い濃度範囲で揺らぎが存在することが示唆された。さらに粘弾性測定を行ったのと同一条件下での定常流動下の中性子小角散乱実験において、散乱の異方性がないことから流動下でも構造は形成されないことが明らかになった。これらの結果は、揺らぎの効果は粘性パラメータには影響しないが、振動実験で得られる弾性パラメータを増加させ、定常流動では流動により揺らぎが抑制されると考えれば理解可能である。ただし、その場合には散乱関数にもより均一な状態への変化が期待されるが、そのような変化は残念ながら検知できなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshiaki Takahashi: "Order-Disorder Transition of Symmetric Poly (styrene-6-2-vinylpyridine) in Bulk and Solution" Polymer Journal. 30・5. 388-393 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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